新年あけましておめでとうございます。
さて、昨年の流行語の一つは「イナバウアー」だったとのことですが、それも、今では、随分、前のことだったような気がします。江戸っ子は「宵越しの金は持たない」と言っていたそうですが、現代では、さしずめ「宵越しの情報は持たない」ということになるのでしょうか。
マスメディアなどによって毎日、膨大な情報が提供され消費され、そして、次々に忘れ去られていきます。情報の大量消費、使い捨ての様相です。大変便利ですが、反面では、下手をすると、ただ現象だけに目を奪われ、表層的で短期的な見方だけに支配されてしまいそうな気がします。
表面的な現象だけ、短期的な見方だけにとらわれ、半可通になり本質を見失うようなことがあれば、故吉川英治氏に、「波にまかせて、泳ぎ上手に雑魚は歌い、雑魚は踊る。けれど、誰か知ろう、百尺下の水の心を、水の深さを。(宮本武蔵より)」と喝破されてしまいそうです。
デフレ経済のもとで、いわゆる構造改革が進められ経済、社会面で大きな変革があり、企業活動においても様々な変化があります。しかし、変えるべきこと、変えべきでないことは、よく考える必要があるように思います。
かつて、松下電産様では「ウチは人間をつくっています」と言うといわれていました。米国の「人を選ぶ」に対して、日本は「人を育てる」ことが企業の強みであり特徴だと言われています。
技術やノウハウは、常に新しく修得し、創造していく必要がありますが、それを蓄積し伝承すること、人材を育成することは、継続するべき大切なことのように思います。
弊社は、今年も、技術の蓄積や人材の育成に努め、それを会社の底力として、お客様の皆様方のご期待に応えてまいりたいと存じます。
本年も変わらぬご厚誼とご指導ご鞭撻をたまわりますようお願い申しあげます。
(常務取締役 川口 正明)
PICK UP