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DIPROニュース

2022

11月号

2022.11.10

江蘇中車電機有限公司
DIPRO Xphere導入事例紹介

江蘇中車電機有限公司様(以下「中車電機様」)は、中国中車股份有限公司様(以下「中国中車様」)の子会社で、列車、新幹線、地下鉄の牽引電機、コンバーター領域に特化しながら、これ以外にも風力発電機、ハイ効率電気、特殊コンバーターの製造など多岐に渡ります。また、軌道、風力発電機部品メーカーとしては、中国国内で50%以上のシェアを占める中国の製造業を牽引するリーダー的企業です。

中車電機様工場
中車電機様工場
会社名

江蘇中車電機有限公司

本社所在地

江蘇州省塩城大豊区経済開発区金海路
111号

設立

2010年

売上高

65億CNY(2021年)

事業内容

風力発電機及びその部品、電動列車駆動システム、電気ストレージ&コンバーターシステム及びその部品

WEB

江蘇中車電機有限公司 公式サイト

中國中車様について
中国中車様は、世界最大の軌道交通装備(新幹線、鉄道車両、地下鉄車両など)メーカーで、この分野における中国国内最大の設計、製造メーカーです。中国中車の傘下には46社の子会社があり、全従業員数は約17万人でその製品は世界101の国と地域に輸出され、利用されています。

ここでは中車電機様における、VR(バーチャル・リアリティー)システムであるDIPRO Xphereの導入事例についてご紹介します。

VRシステム導入の背景

中車電機様は、受注設計生産を中心とした製品を製造されております。その中でも、風力発電機のモーターは、大型で、かつ、製品の種類が多いため、実物上での組立教育、検証はほぼ不可能となっていました。この課題を解決するため、VRシステムを活用した現場教育を行うことが検討されていました。

DIPRO Xphereを選んだ理由

DIPRO Xphereは独自の効率的な変換技術を有しているため、CADデータを変換、修正、編集することなく、VR空間にCADのデータを表示させることが出来ます。VRを使用するための準備時間を減らし、コスト削減できることが、中車電機様が最終的にDIPROのXphereを選定した決め手になりました。

他社VRシステム→表示情報処理→専用VR編集ソフトウェア(Unityなど)、選任の担当者で編集必要→VRプラットホーム VS DIPRO Xphere→DIPRO独自のCADデータ変換技術で、2次編集なしで直接VR空間に表示→VRプラットホーム
Xphereの特徴
※クリックすると拡大します

実際の運用シーン

中車電機様では、DIPRO VridgeRとDIPRO Xphereを併せて導入し、活用されています。 設計部門で作成した3Dモデルに対して、生産技術部門がVridgeRを使用して組立順を作成、そのデータをXphereを使って現場教育に活用しています。

設計・生技・工場
※クリックすると拡大します

1)DIPRO VridgeRで組立順を作成

生産技術部門はPDMまたはファイルサーバーから、製品のJTデータをダウンロードしますが、製品データは、これ以外にもSOLIDWORKSからエクスポーされたIGESデータも格納されています。VridgeRではこれらフォーマットのデータもダイレクトにインポートし、すぐに作業に取り組むことができます。生産技術部門は、VridgeRを使用して、部品構成のばらし、および、新たに部品化を行いながら、組立工程を作成します。

2)生産担当者がVR空間中で組立順を検討

組立工程を作成したデータは、Xphereを利用して検証します。実物大の部品に対し、分解や組み立てなどの作業を行うことで、設計した組立順が正しいか、干渉しているかを検証することが出来ます。また、属性を持っているので、部品名、CAD属性など、必要な時にいつでも参照できます。

工場部門はXphereで確認

3)VRによる現場作業者への教育

生産技術部門が検証したデータは、工場部門に渡すことで、組立の教育データとして利用しています。生産技術部門が事前に設計した組立順序に従って、分解、取り付けを行い、生産時に必要な部品、組立手順、組立パラメータなどを学習することが出来ます。3Dデータがあればいつでも習熟できるため、実物の組立教育をすることなく、実物とほとんど同じ効果を達成することが出来るようになりました。

4)VR空間で工場のレイアウトを確認

VRは、工場設備の配置検討にも利用されています。設計者が工場全体の設備、製品の3D図面を作成し、それをVR空間に読み込み表示することで、関係者が設備、部品、台車などの配置場所を気軽に移動・配置し確認できます。

Xphereで工場を歩く様子

効果

DIPRO Xphereを使うことで、3Dデータがあれば簡単に部品分解、取り付けをバーチャル空間で実現出来るため、生産技術部門が組み付け順の正しさをすぐに検証でき、設計の手戻りが削減されました。また現場の作業者への教育は、製品種類や製品サイズの制限なく、VR空間上で自由に組み付け順が学習できることで、より高い効果が生まれ、習熟期間の短縮が図れました。

中車電機様での今後の運用と期待

Xphereを活用した中車電機様の今後の業務展開とXphereへの期待をお伺いしました。

  1. バーチャル空間での干渉検証:まだ本格適用されていませんが、今後はVRシステムで干渉チェックを検討し、実機作業で起こり得る問題を事前に発見していくことも検討中。
  2. 展示会や新入社員への教育など:VRシステムにより製品はすべて1:1で表示できるため、外観、内部構造、およびその他の情報を展示会などの場でお客様にご覧いただくことで、直感的な体験を提供していきたい。
  3. 今のXphereはCADモデルの色をそのまま表示します。実物の色との不整合を防ぐために、今後、材料色の設定がより簡便にできることを期待します。

中国中車様に向けたDIPRO Xphere活用

中国中車様の主な製品は鉄道車両、建設機械で、その大半が受注設計生産です。製品も中車電機様より大型化しています。設計の3Dデータを活用し、DIPRO Xhpereを活用し、VR空間で設計レビュー、バーチャル組立検討、作業者教育など、企業のDX変革をご支援していきたいと考えています。

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(迪普勒(北京)信息技术有限公司 技術部 文章)

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