MENU

DIPROニュース

2023

4月号

2023.04.10

COLMINA デジタル生産準備VPSお客様事例
株式会社東海理化 グローバル生産技術部 様

3D活用による生産準備の改革

はじめに

3D活用による生産準備の改革
会員制情報サイト DIGITAL PROCESS SHOWROOM VPS
て講演動画をご覧いただきます。以下よりぜひご登録ください。

ご登録・お申し込み

株式会社東海理化様では、DXed町工場(デジタリー・トランスフォームド・マチコウバ)を合言葉に、生産準備業務における3Dデータを活用した業務改革に取り組まれています。

本稿では、COLMINA デジタル生産準備 VPS(以下 VPS)の具体的な取り組み事例として「VPS GP4を活用した3Dのレイアウト検討」、「VPS Xphereによる1 / 1検証」、「VPS MFGによる帳票情報一元化」といったVPSソリューションの活用についてご紹介します。

本事例は、第38回VPS事例セミナーでのご講演内容をもとに作成しています。

お客様の事業内容

会社名
(英文社名)

株式会社東海理化
(TOKAI RIKA CO.,LTD.)

本社所在地

愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地

設立

1948年8月30日

代表者

代表取締役社長 二之夕 裕美

従業員数

20,083人(連結)

資本金

228億円

売上高

4,873億円(2021年4月1日~2022年3月31日)

主要製品

自動車用各種スイッチ、キーロック、シートベルト、シフトレバー、エレクトロニクス応用製品、ステアリングホイール、コネクター、ミラー、樹脂ホイールカバー、オーナメント

(2022年3月末現在)

主な製品

取り組み背景

従来、2Dレイアウト図、および手書きのポンチ絵を見ながら行う工程DR(デザインレビュー)では検討内容が十分に伝わらず、指摘の見過ごしが起こり、設備納入後に問題が顕在化し、手戻り工数や追加コストが発生していました。

この課題を解決するべく、工程DRの参加者が3D上で共通のイメージをもって検討内容の確認や改善提案ができるソリューションとしてVPS GP4を導入いただきました。

VPS GP4の活用が進む中で、さらなる生産準備業務の工数低減をめざしてVPS MFG、VPS Xphereをそれぞれ導入し活用されています。

VPS GP4を活用した3Dのレイアウト検討

以前は、生産ラインを段ボールで製作し、作業性やレイアウト成立性を検討していました。段ボールラインの作成には時間がかかり、また場所を取る難点がありました。そこで東海理化様ではVPS GP4を活用した組立ラインの余剰スペース削減や作業性の改善に向け着手されました。結果として、ラインサイズのコンパクト化に成功され、歩行動線も5割削減されました(図1)。

GP4 工程シミュレーション【取組内容】組立ライン余剰スペース削減→歩行動線長短縮(3m 50%減)ラインスペース短縮(6㎡減)検討当初 歩行動線:6.0m ラインサイズ:5.0✕4.0(m) 改善後 歩行動線:3.0m ラインサイズ:4.0✕3.5(m) 3次元的に確認できるため、余剰スペースをつぶしこむことが出来、ラインスペース削減可能
図1 組立ライン検討(第38回VPS事例セミナーご講演資料より)

また、作業負荷の低ストレス化にも取り組まれました。ここでは、東海理化様の社内指標に合わせたVPS GP4の作業姿勢評価機能を活用されています。従来、感覚に頼っていたレイアウト検討は、作業評価機能により定量的な基準に沿った負荷の少ない姿勢かつ効率的な位置への設備配置が可能になりました。(図2)。

GP4 作業姿勢評価 【作業評価値テーブル】独自評価点を設定。評価点によってはVR検証も必須。各作業を作業姿勢評価で評価し、定量的に評価することが可能。今まで、感覚でやっていた設備の設置も、効率的な位置に設置することが可能に。
図2 作業姿勢評価の活用(第38回VPS事例セミナーご講演資料より)

VPS Xphereによる1 / 1検証

VPS GP4での検討に加えて、生産ライン担当者にライン検討内容をより深く理解していただくために、VPS Xphereを活用されています。VPS XphereのGP4連携機能を活用し、組立ラインの中にVRで入ることにより、3Dの画面で見るよりも実作業に近い形で評価ができ、より多くの問題点を洗い出すことができました。部品取出し位置や山越え作業の見直しなどにより、全体の手動線長を削減されています(図3)。

試行段階でのVPS GP4とVPS Xphereの活用では、従来に比べると全体工数の10%が削減されました。
今後の本運用段階ではさらなる工数削減が見込まれています。

図3 組立ラインでの1 / 1検証(第38回VPS事例セミナーご講演資料より)
※クリックすると拡大します

VPS MFGによる帳票情報一元化

工程検討書や工程FMEAなどの各種帳票作成では、手戻り、抜け漏れ確認、重複情報の転記などに時間を取られていました。これら情報の一元化にVPS MFGを活用されています。初めに取り組まれたのは工場間で異なる帳票フォーマットの統一化です。工場間で統一された帳票の情報は表形式機能でVPS MFGに定義されています。フォーマットの統一化に合わせて、標準化された項目は表形式機能の表形式ライブラリに登録されています。項目に合わせて表形式ライブラリから必要な情報を選択し、各種帳票を作成できるようになりました。これにより帳票ごとに異なる文言の統一化もできるようになりました。今後は、推進チームがライブラリを管理運営し、必要に応じて項目を増やす予定です。試行段階時で20%の工数が削減されています(図4)。

図4 帳票作成時間短縮の取り組み (第38回VPS事例セミナーご講演資料より)
※クリックすると拡大します

今後の展開

東海理化様では他部署へのVPS MFG / GP4 / Xphereの展開や新規製品への適用を検討され、3Dデータを活用したさらなる業務改革に取り組まれています。

DIGITAL PROCESS SHOWROOM VPS 閲覧お申し込み(富士通サイト)

COLMINA デジタル生産準備 VPS の詳細はこちら

COLMINA デジタル生産準備 VPS GP4 の詳細はこちら

DIPRO Xphere の詳細はこちら

お問い合わせ先

製品・サービスに関するお問い合わせ
(VPSビジネス部 髙橋)

TOP