MENU

DIPROニュース

2023

11月号

2023.11.10

宇通バス様DIPROMEBIUSχの運用事例紹介

中国バスメーカー大手の宇通バス様では、設計検証や工程検証を行うために2020年にDIPRO VridgeR(以下、VridgeR)を導入後(DIPROニュース 2020年10月号をご参照)、2022年5月にDIPROMEBIUSχ(以下、MEBIUSχ)を追加でご導入いただき、生産現場での3Dデータの活用により図面レス化を実現され、業務の更なる効率化・改善を図られました。ここでは、宇通バス様でのMEBIUSχの活用事例についてご紹介します。

宇通バス様会社概要
中国バス業界でもトップ企業。証券市場の上場企業(SH.600066)として、交通バス、運営バス、観光バス、集団バス、スクールバス、専用車など幅広い分野で世界各地に向けて多くの車両を開発・製造。

【関連記事】

宇通バス様(中国)における高性能3Dツール VridgeR 運用事例のご紹介 [DIPROニュース2020年10月号]

DIPROMEBIUSχの特徴

マルチデバイス×マルチOS対応(Windows、iOS、Android) OS標準ブラウザで閲覧可能
図1 現場端末のマルチ環境

MEBIUSχは、3Dデータ、2D図面、断面、キャプチャ、測定などの基本的な機能を備えています。そして、マルチプラットフォームやブラウザに対応しており、他のアプリケーションをインストールする必要がなく、ハードウェアにも依存しないという特徴があり、いつでもどこでも3D / 2Dデータを見たいという現場ニーズに対応しています。

DIPROMEBIUSχ導入の経緯

宇通バス様では、VridgeRを通じて、一部3次元データの下流工程での運用を実現しました。しかしながら、VridgeRライセンス利用本数の制約を受けて、設計承認後に生産や購買部門などの図面データを見るだけで良い他の業務では、依然としてCADソフトウェアやPDFを使って図面データを見ながら作業を進めていました。専用のCADでは費用が高く、PDFでは2次元で物を直感的に把握できないため業務効率が向上していませんでした。そのためCADを利用するユーザーしか見ることが出来ず、それ以外のユーザーのニーズが満たされていませんでした。

一方、中国政府がDXを推進している中で図面レスの実現は必要不可欠な環境となっています。これらの背景から宇通バス様は3Dデータをより便利で効率的に活用する方法の調査を始めました。当時MEBIUSχは開発段階であり市場には出ていませんでしたが、ハードウェアに依存せず、いつでもどこでも3Dデータを表示できるといったMEBIUSχの特徴や機能概要を紹介すると宇通バス様は大変興味を持っていただきました。

その上、1年間のPOC検証を経て、MEBIUSχは初期ユーザーとなる宇通バス様のために多くの改善とテストを実施しました。その結果、宇通バス様の設計承認、生産、購買などの下流工程ユーザーの日常的業務と外出する場合の図面データ表示のニーズを満たし、更に効果的で性能面でも満足度の高い結果が得られることが出来、最終的に宇通バス様はMEBIUSχシステムの導入を正式に決定しました。

運用例

宇通バス様では、主に設計承認プロセス、生産現場の図面化、購買調達業務などのリアルタイム且つオンラインで図面データを見る必要のある業務でMEBIUSχを活用しています。

設計承認

設計者は、新しい部品の承認のために承認依頼プロセスをスタートし、その中に図面データのハイパーリンクを添付します。承認者は、承認依頼プロセスで、新しい部品に対応するハイパーリンクを確認することができます。さらにこのリンクをクリックすると、ブラウザで図面データを参照することが出来ます。

設計者:設計完了のCADファイルをPDMの保存する時、CATIA→JSONのデータ変換を自動で行う。→PDM→承認依頼→OA:OA承認画面で、部番にDIPROMEBIUSχへのリンクがある。→社内LAN・社外LAN→承認者(社内:OAで部番リンクをクリックして、承認待ちの2D/3D図面を確認)承認者(社外:出張、在宅勤務、夜など会社外の場合でもタブレット、携帯からOAにアクセスして、部番リンクをクリックして、承認待ちの2D/3D図面を確認)
図2:設計承認でのイメージ

生産現場での図面レス推進

また、宇通バス様では、ETO(Engineering TO Order)の受注注文が多く、納期も短いため、オーダーの設計と生技は統合されており、生技のニーズは設計の3D / 2D図面データに反映されています。生技のためだけに図面は個別に作成されないため、生産では、設計がリリースされた3D / 2Dデータをそのまま使用して生産します。以前、生産現場では紙図面をベースに作業を行っていたのに対して、現在は、MEBIUSχを使用することで、生産現場ではタブレットや携帯電話などの端末で容易に設計からの3D / 2D図面データを開き、それに従って生産作業をすることが出来るようになりました。

設計者:設計完了のCADファイルをPDMの保存する時、CATIA→JSONのデータ変換を自動で行う。→PDM→JSONファイルサーバー→MEBIUSχアプリサーバー→図面レス:図面レスのためのシステムでは、MEBIUSχと連携→社内LAN・社外LAN→生産現場の作業者は携帯、タブレットで図面レスのシステムにアクセスして3D / 2D図面を確認しながら生産する。
図3:生産現場での利用イメージ

導入効果

宇通バス様では、MEBIUSχを導入した後、VridgeRの補完としてビュワーとして活用されています。このビュワーがあれば、図面データを確認するだけのエンドユーザー(設計承認、生産、購買など)は、CADソフトウェアに頼る必要がなくなるためCAD費用を節約できます。また、追加で別のソフトウェアをインストールする必要がなく、図面データをすばやく開いて参照出来るニーズを満たすことができ、業務の効率が向上します。

さらにMEBIUSχには独自の権限制御があり、ユーザーは自分に権限のある図面データしか見られないため、図面の管理面、安全性面も向上します。

今後について

現在、宇通バス様からサプライヤーに渡す図面の大半は2次元データです。今後、デジタル化図面の推進とサプライヤーの3次元スキルの向上に伴い、2次元図面を送信する代わりにMEBIUSχをサプライヤーシステムと連携して、各サプライヤーが独自に宇通バス様のシステムにログインして、対象部品の各種技術要件や3次元データを参照出来るように今後、利用範囲の拡大が計画されています。

設計者:設計完了のCADファイルをPDMの保存する時、CATIA→JSONのデータ変換を自動で行う。→PDM→JSONファイルサーバー→MEBIUSχアプリサーバー→購買:購買&サプライヤー管理システムで、MEBIUSχを連携→社内LAN・社外LAN→部品メーカーはPC、携帯、タブレットから見積対象の部品3D / 2D図面を参照。データの安全性を確保。
図4:サプライヤー連携
DIPRO Product & Solution Gallery

会員制情報サイト“DIPRO Product & Solution Gallery”にて、
DIPROMEBIUSχの機能紹介動画などをご覧いただけます。ぜひ会員登録のうえ、ご覧ください。

※ 会員制情報サイト「DIPRO Product & Solution Gallery」は会員登録が必要となっています。お手数ですが、以下から会員登録をまずお願いします

DIPRO Product & Solution Gallery 会員仮登録

DIPRO Product & Solution Gallery 内 DIPROMEBIUSχページ

DIPROMEBIUSχ の詳細はこちら

お問い合わせ先

製品・サービスに関するお問い合わせ
(DPC 課長代理 文 章)

TOP