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DIPROニュース

2024

6月号

2024.06.10

3Dデータと点群データによる最先端VR営業
~ 株式会社ヤマウラ様における VridgeR /
Xphere活用事例 ~

ヤマウラ様本社(長野県駒ケ根市)
ヤマウラ様本社(長野県駒ケ根市)

ヤマウラ様は、長野県にある総合建設業で、住宅から賃貸マンション、オフィスビル、ショッピングセンター、医療介護施設、工場、そして公共建築、公共土木などの社会インフラまでを幅広く手掛けるほか、ダムなどの水管理施設や産業機械の設計・施工を担うエンジニアリング事業、首都圏を中心に不動産のソリューション、分譲マンション開発など、「まちづくり」「ものづくり」の総合企業です。BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、MG(マシンガイダンス)、3Dレーザスキャナなどの先進の技術を駆使しながら長年培われた信頼の技術を提供されているプロフェッショナルな専門家集団です。

本稿では、富士通グループ初となる点群データ※1と3DデータによるVR活用事例をご紹介します。※2

Yamaura
会社名

株式会社ヤマウラ

本社所在地

長野県駒ヶ根市北町22番1号

設立

大正9年1月

代表者

代表取締役社長 山浦 正貴

資本金

28億8,849万円

WEB

株式会社ヤマウラ 公式サイト

ヤマウラ様が思い描く営業活動をVridgeR+Xphereで実現

巨大構造物と制作機器
巨大構造物と制作機器

ヤマウラ様では、DX推進活動の1つとして、i-Construction(アイ・コントラクション)※3を始めとするデジタルデータの活用に取り組まれています。

また、周辺環境を含めた建物をお客様に提案する「まちづくり」「ものづくり」の総合企業として、5年前から3Dレーザスキャナで撮影したダムなどの巨大構造物の点群データと、iCAD SXで設計した製作機器の3Dデータを融合させ、VRを使ったプレゼンテーション、デモンストレーション活用を検討されていました。

昨今、多くのVRシステムがあるものの、

  1. 点群データの読み込みに対応したVRシステムが少なく、対応しているシステムでも、点群データの読み込みに時間がかかる。また、色情報が欠落してしまう
  2. 撮影範囲が広範囲になるにつれ点群データが大きくなり、結果VR酔いが酷く実務レベルに満たない

といった課題があり、ヤマウラ様が思い描く営業活動を実現できるシステムはありませんでした。

ヤマウラ様から相談を受けていた弊社販売パートナーである株式会社システムプラン※4は、点群データの高速読み込み、色情報の再現に対応した「VridgeR」と、VridgeRデータをそのまま取り込むことができるVR酔いが少ない「Xphere」を提案したところ、

  1. VridgeRでダム貯水池の点群データ(約8,000万点)を5分ほどで読み込むことができ、色情報も欠落せずに読み込める
  2. 上記の貯水池データの点群データと製作機器の3Dデータを重ね合わせてXphereで見ても、パフォーマンスの低下がなく、VR酔いがない

と、今までの課題をクリアし、さらに、Xphereを検証された方から「実際に現地(貯水池)にいるようだ」「臨場感のある検証ができ、設置後のイメージが鮮明になった」と描画品質に関しても高評価をいただきました。「VridgeR」と「Xphere」を採用いただくことで、ヤマウラ様の思い描く営業活動が実現しました。

展示会、営業活動で効果を発揮

Xphereによる制作機器の展示
Xphereによる制作機器の展示

導入翌月の2023年6月に開催された機械要素技術展では、制作機器の展示にXphereが採用されました。今まで展示することができなかった、ブースよりも大きい巨大構造物をリアルスケールでお客様に体感していただくことで、直接現地に赴くことなく、その場で製作機器が設置されたイメージを明確に理解することができ、商談期間の短縮につながり、営業活動の効率化を図れました。

2024年3月には、工場見学会と同時に開催されたデジタルツイン実践セミナーでは、ヤマウラ様よりVRを活用した取り組みをご紹介いただき、参加されたお客様に動きを付けた除塵機を含む除塵施設※5のデータをXphereで体験いただきました。

展示会、工場見学会に参加されたお客様からは、

  • バーチャル技術を使った現場状況の把握は印象に残りました
  • VRを使用することで実物の大きさ、広さ等認識がし易い
  • 除塵装置の実演は印象にのこりました。動きを見ることができ理解ができました

とVR検証に対するご感想や、

  • 3D CADとバーチャルを利用した技術は弊社でも導入検討してみたい
  • VRによる完成品の確認は図面上では判りづらいスケール感等を体感できて非常によかった。弊社で取り入れたい

とヤマウラ様の先進技術を積極的に活用する取り組みに対するご感想もいただきました。

普段近くで見ることができない動きをXphereで体験いただくことで、製作機器の魅力を伝えることにより更にヤマウラ様の営業活動がうまくいくと期待を寄せられています。

今後の期待と活用について

左より エンジニアリング事業部 高橋統括マネージャー、山下事業部長、橋場副事業部長
左より:エンジニアリング事業部
高橋統括マネージャー、山下事業部長、橋場副事業部長

ヤマウラ様より、「お客様に、より高品質のプレゼンテーションを行うため、VridgeRにはさらに多くの点群データを扱えるようになることを期待しています。また、Xphereにはパフォーマンスを落とすことなくVR検証ができるよう、レスポンス向上に取り組んでいただくことを期待しています。

今後は営業活動以外にも設計や生産技術領域へのXphere活用を検討しており、エンジニアリング領域以外の建築・土木データの取込にも対応をお願いします。

デジタルプロセス様、システムプラン様には、今までと同様に、機能開発、適用支援をいただくようにお願いします」と期待を寄せられています。

私たちデジタルプロセスは、システムプラン様と連携をとり、ヤマウラ様のさらなるデジタルデータ活用に寄与できるよう、製品・サービスの強化、支援を行ってまいります。

  1. ※1点群データ:国土交通省の CIM 導入ガイドライン(案)で「UAV(unmanned aerial vehicle:通称ドローン)写真測量、地上レーザスキャナ等による3次元測量によって得られた3次元座標を持った 点データの集合をいう」と定義
  2. ※2構造物 / 設備と点群データを組み合わせて営業活動に活用する事例としては富士通グループで初
  3. ※3i-Construction:国土交通省が進める「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指す取り組み
  4. ※4株式会社システムプラン:デジタルプロセスの販売パートナー。ソフトウェア開発から導入支援、サポートまでトータル的なサービスを提供するIT企業。本社は長野県上田市。
  5. ※5除塵設備:汚水処理施設や排水設備、中継ポンプ場において、流入する夾雑物を除去するために使われます。この除塵設備について、構成する要素は大きく分けて、「スクリーン、除塵機、搬送設備、貯留設備、制御設備」の5つに分類されます。(参考:ヤマウラ様インフラ情報ナビ「除塵機」
VridgeR、Xphereは、デジタルプロセスの登録商標です。その他、記載されている商品名は各社の商標、または登録商標です。
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