皆さま、新年明けましておめでとうございます。
さて、最近、日本の中学、高校生の学力の国際比較調査が、発表され注目を集めました。経済協力開発機構(OECD)の生徒の学習到達度調査(PISA2003)によれば以下の通りです。
これは高校1年生を対象として、実生活への応用力を重視した調査と言われています。
国際教育到達度評価学会(IEA)の国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2003)では、以下の通りです。中学2年生を対象とした基礎知識をみる調査といわれています。
OECDの調査では、日本の高校1年生の読解力は前回の8位から14位に低下しました。数学も1位から6位に落ちています。IEAの調査は中学2年生対象で、理科が前回の4位から6位に下がり平均点も前回よりも低下していると指摘されています。これを受けて「ゆとり教育」の是非やTVやゲームによる生活の乱れを指摘して、「早寝、早起き、朝ご飯(尾道小:陰山校長)」論の提唱など、教育論議が、かまびすしくなってきました。
一方、フランスは久しく出生率の低い国だと見られていましたが、最近の調査では、同国の出生率は1994年の1.65から、2000年には1.88、2003年は1.91と盛り返しています。
これは教育手当の充実、産休の全額補償等の社会保障の充実が大きな要因だと言われています。わが国は、ここのところ急速な高齢化対応に追われて、国の将来を担うべき若年層への関心と議論が後手に回っている様な気がします。これからも技術立国、知識立国のために、教育をはじめとした人的資源への投資とその活性化が大変重要な課題だと考えます。
さて、今年の弊社のセミナーですが、開催時期を例年の秋から変更して、2月10日(木)に開催させて戴きます。中心テーマはエンジニアリング部門での知識の蓄積、伝承とIT活用にさせて戴きました。自動車各社様の競争力の源泉である、技術の蓄積、伝承や知識創造についての活発な議論をして戴ければ幸いだと思います。弊社セミナーのために、暖かなご協力を戴く一橋大学大学院の野中先生や、自動車各社様のトップリーダーの皆様方に衷心より感謝申し上げますと共に、多数の方々のご来場をお待ちしております。このDIPRO NEWSが皆様方のお手元に届く頃には、セミナーの案内状も着いていることと思いますので、ご高覧のうえ、何卒、ご参加たまわりますようご案内申し上げます。
本年もどうぞ、ご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。
(常務取締役 川口 正明)
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