自動車CASEの時代が間近に迫って来ていることは皆さまご存知のことと思います。
CASEとは、Connected、Autonomous、Sharing、Electrificationの略で、自動車が高度に情報化、自動化、共有化、電動電制化され、かつて無かった利便性や価値をお客様にもたらすことが期待されているものです。
個人の負担は出来るだけ減らしつつ、いつでもどこでも自動車を利用できる、乗り込めば行き先まで自動車が連れて行ってくれる、そんな時代が2020年代にも実現するかも知れません。
一方、様々な機能が車内のみならず車外のシステムとも連携するため、不具合の未然防止のためにはより高度で慎重な開発の取り組みが求められます。このような状況に対して、何をどのようにどの程度やれば良いのか不安を感じておられるメーカ様がいらっしゃるかも知れません。
DIPROは関連するISO規格を遵守した開発を行うことが、最も確実で説得力のある方法と考えています。
1970年代から始まった自動車への電子制御システムの採用は、1990年代以降急速に拡大していきました。2000年代にはこうしたシステムの不正動作による不具合が増加したことから、最善(State of the Art)の開発体制及びプロセスとして、2011年に国際規格ISO 26262「Road Vehicle - Functional Safety」が発行されました。DIPROはこれに関して、基礎教育、Fit / Gap分析、実際の製品開発の適合支援を行ない、お客様からご好評をいただいています。
2010年代は、今日のCASEに繋がる自動運転の研究開発が進むとともに、サイバー犯罪の脅威がクローズアップされてきました。CASEのコネクテッド、自動運転、シェアリング、電動電制化と言った概念は、製品単体の機能安全の保証だけでは成り立たず、サイバーセキュリティの確保と迅速でセキュアな車載ソフトウェアのアップデートが必須です。
こうした関心の高まりに対して、国連WP29では自動車サイバーセキュリティとソフトウェアアップデートに関する法規化が検討されており、この中ではISO 21434(サイバーセキュリティ、2020年末発行予定)とISO 24089(ソフトウェアアップデート、2022年発行予定)が引用される見込みです。
更に、運転支援システムの過信によると思われる交通事故事例も報告されていることから、ISO 21448(ユーザの誤用に対する安全性)も検討されており、2022年以降はこれら4つの規格(ISO 26262、ISO 21434、ISO 24089、ISO21448)に矛盾なく適合することが必要になると予想されています。
当社は、OEM及びTier 1での車載電動電子システムの開発実務経験を持ったTUEV認定アセッサが、ISO規格の教育、ISO規格の要求とお客様の現体制やプロセスとの比較分析(Fit / Gap)、実際の開発の適合支援を行っています。
上に教育テキストの一部を示します。規格の文章は、一般の開発者が一読してもなかなか頭に入らないものです。当社はスタッフの知見も加味して、規格の意図がお客様に伝えられるような教育講座を実施しています。
また、Fit / Gap分析に当たっては、規格書から要求成果物とそれらの要件を抽出したチェックリストを用います(下図)。実施要領としては、規格の要求に該当しそうな文書や資料或いはその場ですぐに検索出来る態勢をご用意いただき、一件一件について適合〇、不十分△、未整備×を判定していきます。
不十分或いは未整備については、必要に応じてその場でご担当と期限を定め、以後所定の期限の都度フォローアップさせていただいています。
また、不十分或いは未整備の項目の改善案について、弊社で検討提案することも承っております。
上記はISO 26262の事例を紹介しましたが、ISO 21434についてもドラフトからのご支援を承っています。ISO 21434の領域は、経験やスキルを持った人材が非常に不足している状況です。社内の体制整備、関係者様の気運の醸成、スキル向上は、FINAL発行を待ってから実行したのでは間に合わないと考えます。ドラフトでの教育や予行を強くお奨めいたします。
これまでの実績です。(DIPROニュース 2018年3月号もご参照下さい)
上記以外のご要望にも、可能な限り対応させていただきます。
ISO 26262、ISO 21434でお困りのお客様は、是非一度当社までご相談ください。
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