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DIPROニュース

2020

7月号

2020.07.10

歯科技工士不足、働き方改革の一助に

産業用ロボットを利用した模型計測の自動化・効率化

歯科技工業界の現状

2014年4月から小臼歯の保険診療にCAD / CAM冠(CAD / CAMシステムを用いて制作する被せ物)が適用され、2016年には大臼歯の一部に適用、2017年には適用範囲が拡大され、歯科技工の世界も徐々にデジタル化が進んでいます。しかし、全体を見るとまだまだ手作業が多く、また、歯科技工業界では長時間労働という社会的な問題があり、離職率が高くなっています。

一方、歯科技工専門学校を卒業する学生数は年々減り続けており、歯科技工士不足がさらに長時間労働に繋がるという悪循環となっています。もちろん多くの大手技工所では、この問題に真剣に取り組み、就労環境の改善やデジタル化を推進しています。今回ご紹介するシステムが、これらの問題解決の一助となればと考えています。

ロボットを利用した自動計測システム

デジタル化に伴う模型のスキャンニング作業では、歯科技工士が手でスキャナにセットし、スキャン・データ出力作業などを行っています。大規模な技工所では、日に数百の模型のスキャニングを行っていますが、この作業は、高度な技工技術をあまり必要としない単純作業であるため、自動化することで、多忙な技工士さんの貴重な時間を、より高度でやりがいのある作業に使っていただくことができるようになります。

この度、携帯電話を日本国内で製造している唯一のODM / EMS企業である、ジャパン・イーエム・ソリューションズ株式会社(JEMS)製の自動運搬装置(ロボットアームと模型をセットするマガジンで構成)と連携し、ダイトク化研様にご協力いただいて開発した上下顎模型の咬合(咬み合せ)位置合わせ治具を利用することにより、上下顎を咬合状態にセットしたスキャンが不要になり、完全に自動化することができるようになりました。

既に、最新のデジタル技術を積極的に導入し、先進的な取り組みをされているDSデンタルスタジオ様にもご協力いただき、今年末に初号機を導入させていただく予定です。

これからも歯科技工士さんの働き方改善とデジタル化推進に貢献できるよう、システムの開発に取り組んでまいります。

歯科用CAD ⁄ CAMシステムの詳細はこちら

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(デンタルビジネス室 石塚)

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