11月12日に大阪会場、11月19日に東京会場にて、「VPS/GP4事例セミナー2014秋」を開催いたしました。ご多忙中、ご来場いただいた皆様方には厚くお礼申し上げます。
VPSの事例セミナーとしては24回目になりますが、今年からGP4(仮想工程計画・生産ラインシミュレーター)との合同開催を企画し、前回6月の回が大変好評であったことを受け、今回も、製品にフォーカスした生産準備を行うVPSと、作業場にフォーカスした生産準備を行うGP4合わせての開催となりました。
VPSの活用事例としまして、株式会社ニデック様、株式会社日立製作所 交通システム社様に、また、VPSとGP4の活用事例としまして、富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社様にご講演いただきました。製品の導入を検討している、あるいは、導入を促進したいお客様を中心に、活発な質疑応答も交わされ、会場が活気であふれていたのが印象的でした。
事例講演では、はじめに、ニデック様にご講演いただきました。ニデック様では、2011年度より開発グランドデザインを体系化し、設計手戻り50%削減を目標に、全社横断的なワーキンググループを発足されました。3次元設計業務の中にVPSを活用したVDRに加え、仮想組立性検証の関所を置くことで、コンカレント(全員参加による商品開発)を重視した開発体制を確立しています。バーチャル試作による検証のみならず、ハーネス検証やPLM連携等、設計情報を幅広く活用することで短納期化とコストダウンを達成されています。講演では、VPS部会発足から現在の3次元データ活用に至るまでの、具体的な取り組み内容をご紹介いただきました。来場者様からは、「取組みの背景が明確になっていて今後の導入の参考にしたい」「ただ単にソリューションアプリを導入するだけでは効果は薄く、社内規準プロセスを十分吟味する必要性があると感じた」、「ハーネス・配線作業の仮想検証についての具体的な実績はためになった」などの声が寄せられました。
続いて、ご講演いただいた日立製作所 交通システム社様では、英国における鉄道車両製造工場の立ち上げにあたり、一層の製造指示コンテンツの詳細化、及び作成工数削減が課題となっている中、CADの3D形状と紐付けて、BOM情報を始めとした各種設計/製造情報を一元的に保持できるVPSに着目されました。講演では、『Made by Hitachi』(日立品質)を保ちつつ、効率的なVPS活用に向けた具体的な取り組みをご紹介いただきました。来場者様からは「自動化が興味深かった」、「VPSを有効的に利用できている事例だと感じた」、「使いやすくカスタマイズされているのが刺激的だった」など、感嘆のお言葉を多くいただきました。
続いて、富士通オプティカルコンポーネンツ様にご講演いただきました。富士通オプティカルコンポーネンツ様では、製品開発初期段階から3Dデータを徹底的に活用し(VPS、GP4他)開発リードタイム短縮と量産初期からの低コスト、高品質、リードタイム短縮に向けた取り組みを行われています。講演では、製品開発プロセスでどのように3Dデータを活用しているか具体的な取り組みをご紹介いただきました。来場者様からは「3Dプリンタを活用するなど、可視化への工夫が参考になった」、「可視化が万能ではなく、ノウハウと創造する人の力が重要だという視点が共感できた」、「垂直立上げの実現に向けて苦労されている点など、非常に参考になった」と、感心や共感の声が多く挙がりました。
ソリューション紹介の時間では、日本システムウエア株式会社様より、デジタルセル生産支援システム『digicell(デジセル)』をご紹介いただきました。
最後に、弊社VPSビジネス部の坂田より、年内リリース予定のVPS、GP4それぞれの新版について、新機能の内容をご紹介いたしました。こちらについては、先日11月26日にプレスリリースを行いました。
製造ライン編成を意識した組立プロセス検討が可能な新VPSを販売開始 (富士通サイト)
※新機能の紹介については『新VPS V15L15リリース』の記事をご参照ください。
ユーザー様から寄せられるご要望やご意見などをヒントに、これからもVPSとGP4は、更なる製品力の強化に加え連携性を高めていき、設計と生産をつなぐ強力なソリューションとなるよう努めてまいります。
引き続きVPS、GP4をご支援、ご愛顧を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
デジタルプロセス株式会社 VPSインフォメーションセンター 前田、宗宮
TEL : 03-5909-0633 E-Mail : plm-vps-info@ml.css.fujitsu.com
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