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DIPROニュース

2021

8月号

2021.08.16

開発・保守運用の一体運営
~業務システムの安心安定運用と変化への対応~

はじめに

弊社では、自動車OEMメーカーやサプライヤを中心に製造業における設計開発業務システムのサポート及び保守運用を数多く実施しています。

昨今、自動車関連の製造業界は、電動化、自動化、法規対応など変化が加速し、システム開発においてもこれら変化に追従していく必要が求められています。さらに、この約1年は新型コロナウィルス感染症対策の影響もあり、当該業務形態も急速にリモートワークへと変化しています。

これを始めとした大きな変化に対応し、ユーザ業務の効率、生産性の向上につなげる取り組みとして、弊社の保守運用サービスについてご紹介いたします。

取り組み

前述の通り、弊社では、お客様の業務の改善、生産性向上など様々なご要望に応える業務システムの提案から構築及び導入(開発チーム)、また各種システムの運用フェーズにおける保守運用(保守チーム)に携わっており、DevOps運営(開発と保守の一体運営)を推進しています。

今回ご紹介する保守運用フェーズにおいては、次に挙げる業務システムのライフサイクルを通して必要となる様々な支援及び対応を実施しています。

1)
稼働状況の監視や障害対応(保守運用)
2)
各種調査やユーザサポート、データ運用等の業務支援(保守運用)
3)
継続運用に必要な、システムメンテナンス及びシステム改修(システム変更)
4)
システム及びプラットフォームの老朽化に伴う更新、移設(システム継続運用)
DIPROが取組むDevOps概念

昨年度においては、新型コロナウィルス感染防止のため、これらの活動の一部はリモートワークにて対応する試みを実施してきており、お客様と協力しあうことで今後加速すると思われるこのような状況にも対応して行けるものと考えています。

また、エンドユーザ向けのサービスとしてシステム利用に関する問合せ対応も実施しており、通常のメールや電話の対応に加え、ChatBotを利用したサービス提供も行っています。過去のユーザ問合せを分析し、効果が見込めるものを抽出、24h対応可能なChatBotで応対し、さらにデータ修復が必要なものはRPAを利用して処理するといったものです。

保守運用について

弊社で対応しているシステムの保守運用サポートでは、ITILをベースとしたプロセスを適用しており、各種対応をチケット管理し、SLA、KPIを設定して運用することで、ユーザ業務への安定したサービス提供を維持します。保守運用のサービス内容は、システムの規模や業務の範囲など、ご要望に応じた形での提供が可能です。

ITILをベースとした保守運用プロセス
  • サービスレベル管理
    問合せ対応時間、システム復旧時間、問題対応の期間、エスカレーションなど、各種保守運用サービスに対するサービスレベルを管理、適用
  • インシデント管理
    問合せ、サービス要求、システム障害などに対応。発生事象はチケット管理し、適時適所の人材を活用してインシデントに対する早期対策を実施
  • 問題管理
    システムに対する機能的な問題、非機能的な問題、周辺環境の変化によって発生した問題などを一括管理。また原因を特定し、暫定対策から恒久対策を適切に実施
  • 変更管理
    システム変更に必要な各種情報を整理し、確実でリスクの少ない変更を実施。また業務や連携システムなど周辺への影響を考慮し、過去の変更もトレースできるように対応

これらの保守運用を行うにあたり、弊社では業務アプリケーションを担当するチームを中心に、インフラ関連を担当するチームと連携し、システムの安定運用を実施しています。

また、保守運用サービスの提供にあたっては、弊社にて構築、導入させていただいたシステムだけでなく、他社が構築したシステムへも対応しています。その際に、システムの構成や関連ドキュメントなどを点検した上で、より安定したシステムサービスの提供を目指します。

システム変更について

様々な環境で動作、利用される多くのシステムは、機能改善要望、法規対応、業務形態の変化、などの理由によって改善、改修を行う必要があります。弊社では、保守運用を行う部門とシステム開発を実施する部門がシームレスに連携し、内容や規模に応じて対応を行います。保守運用、システム改修を同一のチームで構成することで、DevOpsを実現し最適なシステム改修を行います。

開発、保守の一体運営のメリットとしては、保守運用で得られるユーザの意見や稼働時に特定条件で発生しやすい事象など、開発チームだけでは気づきにくい情報を保守運用チームからフィードバックすることで、想定外のリスクの回避ができ、ユーザ業務改善、効率化を狙い通りに実現できるものと考えます。

例えば、システムを業務適用した後に、運用に必要な機能や処理が抜けていたため追加開発が必要になる(コスト増加)、機能は実装されたが特定の利用状況でパフォーマンスが出ない、システム操作の変化に対してユーザが混乱し、問合せが急増する(業務効率低下、運用負荷増大)などを未然に防止します。

システムの継続運用について

業務システムの多くは、ハードウェア(HW)、OS、ミドルウェア(MW)、ユーザ端末などのプラットフォーム上に構築されますが、一旦業務に適用されると数年、十数年と長期に渡って継続利用されます。この様なシステムでは、ライフサイクル中で必要となる、次のような課題に対応して行く必要があります。

  • セキュリティ対策
  • HW、OS、MWサポート終了
  • PC、クライアント環境などユーザ利用環境の変化

この様な課題に対応し、システムの継続運用を行うためには、ストレートコンバージョンによる更新、機能やサービス見直しを織り込んだ再構築などのシステム対策検討が大切になります。加えて、システム更新に合わせた保守運用の見直し、ユーザサービス改善を実現していけるものと考えます。また、近年の傾向として、システムの稼働環境を社内ネットワーク内の環境からクラウド環境に移行していくご要望もあります。この様な対応も含め、開発チーム、保守運用(アプリケーション、インフラ系)チーム一体となって対応することで、効率的かつ安定したシステムの継続運用を行うことが可能です。

最後に

様々な環境で稼働している業務システムに対し、弊社が提供するサービスの実現によりエンドユーザの効率、生産性が向上し、今後必要となる新たな価値の創出に力を注ぐことも可能になってくると思います。また、情報システム部門の方においては、システムのメンテナンス、安定稼働などでお困りごとがあればご支援できるものと考えています。お気軽にご相談、ご依頼いただければ幸いです。

お問い合わせ先

製品・サービスに関するお問い合わせ
(フィールドサポート部 次長SE 松本)

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