マイケル・ノーベル博士(Dr. Michael Nobel)は、ノーベル賞の創設者アルフレッド・ノーベルの兄弟の子孫であり、ノーベル財団の理事長も務められました。現在は、ノーベル・チャリタブル・トラスト財団会長で、ノーベル賞関連の活動のほかに、スウェーデン・サーブ社など多くの企業にアドバイザの立場で積極的に助言、提言をされております。
東京工業大学・シニアリサーチフェローを兼務している関係で、今回開かれた「マイケル・ノーベル・エネルギー・技術シンポジウム 2013」の議長役で来日されました。
アジアの太陽エネルギー利用を考える産学の国際交流シンポジウムが、2/21(木)に東京工業大学で開かれました。太陽熱発電技術の開発推進のため産学官の交流を促すアジア太平洋サンベルト開発研究会(APS研究会)と、東工大卒業生が運営している未来技術研究会(FIE)が主催し、産学関係者ら約80人が参加しました。
インド・デリー工科大学のP.B.シャルマ副学長や東工大の玉浦裕教授らが講演し、インドとの共同研究推進について論議しました。シャルマ副学長は「太陽熱発電に関する日印共同研究の推進を」と訴えられ、玉浦教授はインド貧困地区での太陽エネルギーの活用など、大きな立場での今後の日印連携を訴えられました。このお二方のほかに、インド・ベルゲン社のR.クマール.カウラ会長、MERSTech志賀社長、日産自動車フェローの久村春芳氏が講演され、最後に、マイケル・ノーベル博士が「再生可能エネルギーの現在と将来」に関するお考えをご披露されました。
参加者からは、「エネルギー分野での日印の取り組みは重要である、ぜひこの活動の継続と加速を期待する」との声も寄せられ、主催者から「今後も継続してフォーラムを続けたい」との意向が示されました。
DIPRO技術顧問 加藤が未来技術研究会の幹事を務めており、本シンポジウムの開催準備などお手伝いをさせていただいた関係で、ノーベル博士にDIPRO厚木本社へお立ち寄りいただくことになりました。
まず、弊社からノーベル博士へ、DIPROの「ビジネス活動概要」と「社員向けのモノづくり教育」についてご紹介いたしました。
ビジネス紹介の中では、日本の国内を中心に「3次元CADに関する技術と使いこなしノウハウの強み」を強調すると同時に、自動車関連のグローバルなビジネス活動にも言及しました。その中でも、医療関係に関心の高い博士は「デンタルCAD」についても大きな関心を示されました。
トピックスとして紹介した「内製3次元ビューワ“DIPRO VridgeR”」については「日本でこういうソフトを開発していることは素晴らしい、ぜひ国際的に発信を」とのコメントをいただきました。またもうひとつのトピックス「社員教育活動:Paper Bicycleモノづくり講座」にも強い関心を示され、「どうやって作るのか?これに3次元CADは役に立っているのか?」などの質問を発せられ、予想外の頑丈さに感心しておられました。
その後のディスカッションと会食の場では「DIPROのような地に足が着いた活動は重要」「この活動が、アジアに広く展開できれば良い」などのコメントをいただきました。
来社の記念品を贈呈し、またお会いできることを期待しつつお見送りいたしました。
(技術顧問 加藤)
PICK UP