6月5日に東京会場、6月12日に名古屋会場にて、「VPS/GP4事例セミナー2014」を開催いたしました。ご多忙中、また足元の悪いなか、ご来場いただいた皆様方には厚くお礼申し上げます。
VPS事例セミナーとしては23回目となりますが、今回は、今年4月より弊社にてビジネス推進体制を一本化することになりました「GP4(仮想工程計画・生産ラインシミュレーター)」と合同で開催、また、GP4としては初めての事例セミナーとなりました。
VPSの活用事例としまして、株式会社日立製作所様、また、VPSとGP4の活用事例としまして、ソニーイーエムシーエス株式会社様、富士ゼロックス株式会社様にご講演いただきました。いずれのご講演も、画面や動画を多用した密度の濃い内容でした。両会場とも開催日の2~3週間前にはお申し込みが定員に達し、関心の高さが伺われたのですが、実際、当日の会場は熱気が立ち込め、聴講されるお客様の熱心な様子が印象的でした。
事例講演に先立ち、「生産/R&Dで進展する海外シフトに於けるBOMの役割と課題」と題し、弊社代表取締役社長の山田による主催者講演を行いました。グローバルに開発・生産拠点を展開されている企業にとってのBOM運用課題と対応の考え方、企業間アライアンスが進む自動車業界での情報連携の対応例などをご紹介いたしました。
事例講演では、はじめに、日立製作所様にご講演いただきました。電力流通の役割を担う変電機器であるガス絶縁開閉装置(GIS)、ガス遮断器(GCB)の設計製造をされている日立製作所様では、海外生産も含めた製品の品質確保のため、組立作業手順書と作業品質記録の機能を合わせ持つ、3次元データを活用した組立作業ナビゲーションシステムを開発されています。講演では、そのデータ作成で使用しているVPS活用の具体的な取り組みをご紹介いただきました。来場者様からは、「課題が同じ。海外の現場への展開で、日本とのデータのやりとりや翻訳等の対応が具体的で参考になった」、「現在取り組もうとしている施策に近いものであり興味深かった」など、共感とともに「セミナーに参加してよかった」という声が寄せられました。
続いて、ご講演いただいたソニーイーエムシーエス様では、製造現場の仮想化によって製造現場や試作品がない段階からものづくりプロセスの検証を行う「生産CAE」に取り組まれています。講演では、ハーネス検証(VPS)や生産ライン検証(GP4)に加え、工数算出やVPS-GP4連携など、より“新化”した活動を行い、日本の技術者と製造拠点(日本、海外)が一体となった生産立ち上げ事例についてご紹介いただきました。来場者様からは「VPS、GP4を活用した仮想設計で検討効果が大きいことに驚いた」、「我々の現状の反省点を多く気づかされる機会になった」など、刺激的な内容であったとのお言葉を多数いただきました。
続いて、富士ゼロックス様にご講演いただきました。富士ゼロックス様では、全社レベルのプロセス改革「Fuji Xerox Digital Work Way」の一環として、VPSの活用推進を継続され、現在ではGP4を用いた仮想量産ラインの領域まで改革を進められています。講演では、海外生産に向けたVPSとGP4活用の具体的な取り組みをご紹介いただきました。来場者様からは「VPS、GP4を共に使いこなし、広く利用して効果を上げていることに感銘を受けた」、「我々が今後の目標にしていることを実現されていて大変役に立った」など、感心の声が多くあがりました。
ソリューション紹介の時間では、パナソニックインフォメーションシステムズ株式会社様より、製造業の機密情報漏えい対策として「Digital Guardian(エンドポイントセキュリティソリューション)」をご紹介いただきました。また最後に、弊社VPSビジネス部の坂田より、生産準備の業務改革を担うこの2つのツール ― 製品にフォーカスしたVPS、作業場にフォーカスしたGP4 ― の活用ステップや主要機能をご紹介いたしました。
ユーザー様から寄せられるご要望やご意見などをヒントに、これからもVPSとGP4は、更なる製品力の強化に加え連携性を高めていき、設計と生産をつなぐ強力なソリューションとなるよう努めてまいります。
デジタルプロセス株式会社 VPSインフォメーションセンター 前田、宗宮
TEL : 03-5909-0633 E-Mail : plm-vps-info@ml.css.fujitsu.com
引き続きVPS、GP4へご支援、ご愛顧を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
(VPSビジネス部 宗宮 清恵)
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