去る平成26年7月10日(木)、東京工業大学 蔵前会館 くらまえホールにて第26回経営に貢献するCAEセミナーを開催致しました(主催CAESEKI.com)。 当日は台風接近の影響が心配されましたが、昨年を上回る多数のお客様のご参加をいただきました。
講演の方は、富士重工業株式会社 杉浦様より「産業機器用エンジン開発におけるCAEの活用」と題し、複数の設計案の絞込みのため、「電卓」のイメージのように使いこなす設計者CAEや、失敗経験をさせ、考えさせる教育ツールとしての設計者CAEの取り組み、及び活用事例をご紹介いただきました。
スズキ株式会社 砂山様より「CAEの効率化と設計者CAEの推進に関する取り組み」と題し、主としてCAEサーバーの高速化により効率化を図ったインフラの話や設計者CAEの推進に関する取り組みとして、現状の問題と対策や、解析自動化システムの開発の事例をご紹介いただきました。
日立造船株式会社 藤田様より「ライセンス設計・生産における新たなCAEの役割」と題し、ライセンサのメインCADの変更や社内の技術力維持と若手技術者の設計力の底上げの理由からCAE導入を取り組み、現在では、設計者の設計技術・意識の向上をもたらし、流体解析等、適用分野を拡大させつつあり、さらには1Dシミュレーション等、新しい取り組みについてご紹介いただきました。
横浜国立大学 松井様より「CAEにおけるV&Vの考えかたとその具体例」と題し、CAEの検証に関する二つの論点(V&V; Verification & Validation)、現象を正しくモデル化しているか、モデル化されたものを正しく解いているのか、ということを例題を通して、分かりやすくご説明いただきました。
日本自動車工業会 梅谷様(トヨタ自動車)より「京スパコンを活用した自工会のCAE先端技術検証活動について」と題し、昨年度実施した4テーマ、「車対自転車衝突 実安全解析」、「EV用バッテリーの応力解析」、「スロープ接地と水はね衝撃解析」、「高精度射出成形製造シミュレーション」の計算負荷の高い京スパコンならではの事例およびソフトウェアの改良についてご紹介いただきました。
懇親会の様子
講演会場の様子
最後に、講演終了後、懇親会を行いました。台風の影響で早めにお帰りになるお客様もいましたが、 多くのお客様に参加いただきました。講演者の方々を中心にご参加いただいた皆様により、打ち解けた雰囲気の中で交流を深めていただき、業種を超えて、貴重な情報交換の場として役立てていただきました。
これからも皆さまからのご要望を反映し、ご期待に沿える魅力あるセミナーになるよう誠心誠意取組んで参りますので、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
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