富士通株式会社とデジタルプロセス株式会社は、組立製造業のお客様向けに、製品の組立プロセス検討を3次元モデルで支援するデジタル生産準備ツール「VPS(ブイピーエス:Virtual Product and Process Simulator)」の新版を2016年6月15日に発表しました。
今回の新版では、組立構成への作り込み機能の強化や性能強化などを行いました。
産業機械や複写機のような大規模製品は、多くのユニットから構成され、生産時にはユニットごとに別のラインで組立て後、最終組立ラインですべてを組み合わせます。設計CAD構成から、このようなユニットごとの組立構成にVPSで編集する際に、これまでのVPSでは品番が一覧となった製造フローや製品全体が表示された3Dビューから構成を変更させたい部品を選択し、別ユニット配下へと移動させる操作を行っていました。そのため対象の部品がどのユニットに属していて、どのユニットに移動すべきかを把握し編集する操作が煩雑でした。今回、従来のような品番表示ではなく、一つ一つの部品を形状イメージで表示し、ユニット間の関係をチャートで表現する構成ブロック機能を追加しました。構成ブロック上で対象の部品をドラッグ&ドロップで移動することで、構成および手順を視覚的に確認しながら簡単に編集できます。
鉄道車輌、建設機械や装置などの大規模な3次元モデルでも快適に利用できるように性能強化を行いました。
製造ラインのレイアウトや工程検討を3次元で検証する「VPS GP4」では、ラインレイアウトに合わせて作業者の歩行動線を自動的に計算し、シミュレーションを行います。今回、作業者の昇降動作表現や作業者間の衝突確認を行えるようになり、より精度の高い作業動線検討が行えます。
組立性検証を行う「VPS Manufacturing」「VPS 組立動画」の工程フロー図(組立ブロック図)を閲覧できるVPS Assembly Process Viewer(無償)に、これまでのiOS端末用に加えAndroid端末用の提供を開始しました。(App Store、Google Play から提供)
2016年7月より順次提供いたします。ご不明点につきましては、弊社営業部までお問い合わせください。
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