2014年4月にむし歯の保険治療にCAD / CAM冠(CAD / CAMシステムを用いて製作する白い被せ物)が適用されたのを機に、歯科技工業界も着実にデジタル化が進んできています。しかしながら、歯科技工士のなり手不足、高齢化による歯科技工士数の減少がそれ以上に進み、大きな問題となっています。このような状況でデンタルビジネス室では、
をモットーに歯科技工のDXを加速すべく取り組んでおり、今回はその一部をご紹介させていただきます。
以前にDIPROニュースでご紹介した、ロボットを利用した自動計測システムによる計測から、自動で歯冠をデザインするAICADTMによる設計まで、人が介することなく繋がるようになりました。
【関連情報】
歯科技工士不足、働き方改革の一助に [DIPROニュース2020年7月号]
歯科技工のDX AICADTM [DIPROニュース2022年7月号]
AICADTMは計測システムが出力した①支台歯、②隣在、③対合の計測データと④歯冠形状データベースを入力として、計測データに合わせて歯冠データを自動設計します。この際、画面に表示された②隣在データを人が見て、マウス操作にて隣在歯領域(歯肉部分を含まない歯冠部分)を指定する必要がありました(上図)。今回、歯肉部を含む計測データから自動的に個々の歯冠を切り出す処理を開発し(右図)、隣在歯領域を自動的に抽出するようにしました。これにより計測から設計までを自動化することができました。
自動計測システムは昨年9月からお客様にて本格稼働しています(導入事例記事)。AICADTMは改良を進めて今年9月販売開始を予定しています。今後も歯科技工業界の課題解決に貢献できるよう歯科技工のDXに取り組んでまいります。
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