MENU

DIPROニュース

2017

1月号

2017.01.10

社長:新年のご挨拶「新しい年を迎えて」

昨年はお世話になりありがとうございました。本年もよろしくお願い申し上げます。
代表取締役社長 山田 龍一

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。
本年も引き続きお引き立ていただきますようお願い申し上げます。

昨年は、世界的にみると英国EU離脱に始まり、米国でのトランプ次期大統領誕生、そして年末の韓国朴大統領の弾劾可決等、政治的に予想外のニュースが続きました。こうした動きの原因がどこにあり最終的にどのような方向に向かうのかについては種々の見方がありますが、見極めるには相応の時間を要すると思います。一方で、経済についても、その都度株価や為替等世界の経済指標は大きく影響を受け予想外の変動をしてきました。このような動きは近年経験した事のないものであることから、新しい年の世界経済に、あるいは中期的にみてどのような影響をもたらしていくのか、現時点では見通すことが難しいように思われます。

国内に目を転じると、年末の各種報道等によれば、景気は穏やかに持ち直しつつあるという認識は変わらず、2017年も年率1%程度の緩やかな回復基調が続くとされています。しかし、オリンピックを見据えた都心の再開発投資や人手不足を背景とした雇用所得増が期待できる反面、製造業の国内設備投資に力強さを欠く等の要素から、内需による成長が盤石ではない分、外需依存の構造であることは否めません。世界的な政治・経済環境について、今後の予期しない変動も起こり得るという現在の状況では、日本経済についても先行き不透明な状況にあると考えざるを得ないようです。

製造業に目を転じてみると、世界的に政治経済といった外部環境が不安定な中にあっても、ここ数年続いてきた自動車産業での電動化・知能化に向けた技術・製品開発や、製造業全般に共通した動きである生産改革に向けた取り組みは、先進国に共通する少子高齢化・労働力不足や資源・環境問題といった社会的な課題を背景に試行錯誤を繰り返していた状況を抜け出し、一層加速しつつある様に感じられます。そしてこれらは、いずれも最先端のICTを前提として極めて高い目標に向かう革新的な挑戦という色彩を帯びています。自動車産業を例にとれば、従来のメーカーや関連サプライヤーに、新たなプレーヤーとして様々な新規技術を持つICT企業やベンチャー企業が加わり、激しい競争や盛んに繰り広げられる合従連合、そして全く新しいビジネスモデルの登場等、従来では考えられなかった動きとなっている様に思えます。そして、こうした状況は、その流れの中にいる企業やそこで働く個々人にとって、厳しくとも挑戦の好機であるようにも思います。

これらの動きの中に共通している点は、『IoT』や『Connected』という言葉に代表されるように、近年著しく発達してきたICTをフルに活用し従来のメカやエレキと組み合わせ融合させていく、あるいは種々の機械製品や人間を広範につなげていくところにあります。そしてこの事は、種々の要素技術や機械要素を組み合わせる、あるいは個々の製品を社会システムのようなより上位のシステムに組み込む事で、従来成し得なかった機能を高度で複雑なシステムをもって実現するという性格を持っています。

こうした動きの中で、個々の製品を開発し更にシステムとして取りまとめる企業にとって、複雑なシステムの信頼性の担保をはじめとして、加速度的に増加する業務量を複雑な開発工程をもってこなしていく事を要求される事となり、同時に、全く新しい組織体制や新たな開発手法、そしてプロセスを作り上げていく事を迫られる事を意味すると考えています。

社会的な要請が強まり、世界的な開発競争が更に激化しつつある中、製品開発プロセスの革新を実現していく製造業をインフラの側面で支える事をビジネスの基軸としている当社としては、この大きな動きに対し積極的に関わり、新たなプロセスの実現に向けて精一杯貢献していきたいと考えています。

謹賀新年

さて、今年は酉(とり)年です。『取り込む』という読みをかけて商売繁盛につなげ、お金を掻き込むという縁起を担いで熊手が売られる酉の市も有名ですし、今年が商売繁盛の一年となって欲しい気持ちも強いのですが、一方で、『酉』の字が持つ意味は『酒』という字のつくりとなっている様に、元々は酒の器を表していたとの事です。そして、収穫した穀物から酒を醸すことから、『収穫できる状況』や『実った状態』といった意味を持つとの事です。そうした謂れを考えると、今年が、変動の大きな外部環境の中にあっても近年継続して取り組んできた種々の先行技術開発や製品開発のいくつかが、結果として、世の中にはっきりとした形で登場してくれる一年になってくれればと思っています。

重ねまして、本年も従来同様お引き立てのほど、よろしくお願いいたします。

(代表取締役 社長 山田 龍一)
関連タグ

TOP