弊社デジタルプロセスは、弊社が開発・販売している、製造業向けハイ・レスポンスVRソフト「Xphere(クロスフィア)」の次期バージョンV1.4のリリースを2021年夏~秋に予定しております。次期バージョンでは、ニューノーマル時代の働き方を支援する遠隔地・複数人レビュー機能の追加や、デジタルファクトリーを実現するため、COLMINAデジタル生産準備VPS GP4(V11L22-02以降)(以下、VPS GP4)と連携など機能が強化されます。
本記事では、V1.4の新機能について紹介します。
世界中で猛威を振るっているCOVID-19は、世界経済や人々の生活に大きな影響を及ぼし、感染防止の観点から政府も積極的にリモートワークの活用を推進しています。
これまで、設計レビューや製造後の立ち合いなど摺合わせ作業は、複数人で集まり対面、および現物を見ながら現場で確認を行っていました。現在、COVID-19の影響により、海外出張はもとより国内においても人の移動が制限され、多くの企業がWebシステムを使用したリモート開発に切替えています。しかし、Web会議については、以下の課題を感じている方も多いのではないでしょうか。
対面では自然に行っていた指差し確認や、奥行き感も含めたモノの動きをWeb会議では表現できないため、コミュニケーション不足による品質低下や、開発に遅延が生じるなどの課題が残っているのが現状です。
このような課題を解決するのが、弊社VRソフトの「Xphere(クロスフィア)」です。V1.4では、1つのVR空間に複数の人が入ることができるようになりました。Xphereであれば、
これらの機能と音声によるコミュニケーションを合わせることにより、設計3Dデータを使いながら、指摘箇所の確認や部品脱着時の干渉状況など、より現実に近い形でリアルタイムに共有し、検討の効率と精度を向上させることができます。
Xphereは、通信スピードの低下が意思疎通の妨げにならないように独自の仕組みを構築しておりリアルタイム性を追求すると共に、通信環境を手軽に構築することができます。
これまで製造業では、試作品を海外に輸送することや、海外生産拠点のキーマンを日本に招くなど、人や物が動くことで開発が進んでいました。これからのリモート開発では、CADデータを作成した時点で、3Dデータをフル活用し、仮想空間で開発を進めていく働き方に変わっていきます。これにより、人や物が動く費用が削減され、物を造らずに後工程の検証ができるため、期間短縮・品質の早期作り込み・生産性の向上を見込めます。また、この働き方を複数拠点に適用すれば、その効果はさらに高いものになっていきます。
Xphereの遠隔地・複数人レビュー機能は、 離れた距離を埋め、“VR空間に気軽に集まり議論し合える場所を提供する”ことで、新しいリモート開発を支援していきます。
Xphereは、弊社の製造現場検証ツールであるVPS GP4と連携させることにより、VPS GP4で定義した人やラインの動きがVR空間に再現され、作業現場に入り込んで検証が行えるようになりました。製造ライン作成前に、作業者や管理者視点からリアルスケールでラインの動きを確認し、作業効率を上げるための検討や設備レイアウトの改善を行うことができます。
Xphereは、VRの表現力を更に追求し、3D技術で製造業を支えていきます。今後も製造業のためのVirtual Reality「Xphere」にご期待ください。
PICK UP