去る平成29年12月1日(金)、サテライトキャンパスひろしま 広島県民文化センターにて「第33回経営に貢献するCAEセミナー」を開催いたしました。今回は公益財団法人ひろしま産業振興機構 ひろしまデジタイノベーションセンターとの共催で、初めての広島開催となり、地元広島の製造業を中心に、自動車、機械、大学・研究機関など幅広い業種から参加をいただきました。
ご講演では始めに株式会社本田技術研究所 川辺様より「自動車業界を取り巻く環境の変化と求められるCAEの方向性」と題しまして、電動化、自動運転等の自動車業界が直面している変化の波に対し、新しい制御開発への対応のため、既存CAEの進化とともに新たなフロントローディングの構築が重要になることをご講演いただきました。聴講されたお客様からは「MBD,MBSEなど他社での細かい状況を見ることができて有意義でした。」、「開発プロセスそのものを変えるCAEとなるという話は大変参考になった。」といった感想が寄せられました。
続いて、ジヤトコ株式会社 寺田様より「ジヤトコにおける開発者CAEへの取組の現状と課題と今後」と題しまして、ライフサイクルでのモデル活用、モデルの質の向上、モデル作成のスピードアップにより開発者CAEの推進の取組みについてご紹介いただきました。お客様からは「CAEマネジメント中心の話を聞く機会はそう多くなく、非常に貴重な機会でした。」、といった感想をいただきました。
前半の2講演の後に、ひろしまデジタルイノベーションセンターの安藤様より当センターの目的である「地域の企業と大学・研究機関のデジタル化技術の高度化を支援し、地域の国際競争力向上に貢献する」の実現に向けた各種サービスをご紹介いただきました。
休憩をはさみ、シャープ株式会社 野口様より「モバイル携帯端末の開発とCAEの活用」と題しまして、CAE導入から開発プロセスへの軌道に乗せるための3段階のステップとともに、テスト機削減、評価工数削減、評価の蓋然性、手戻りの削減の事例をご紹介いただきました。お客様からは「CAE導入自体の課題がみえた。」といった感想をいただきました。
最後に広島大学大学院 甲斐様より「材料モデルベース開発に基づくマツダのモノづくり革新」と題し、MBDの考え方を材料開発にも適用した材料MBR(モデルベース研究)により原子分子レベルまでモデル化することで根本のメカニズムから品質、機能、コストをコントロール可能にし、自動車材料へ活用例をご紹介いただきました。お客様からは「MBDに関する関心の高さを改めて感じました。」といった感想をいただきました。
休憩時間にはデモ会場で富士通グループ各社から多くのアプリケーションをデモでご紹介いたしました。休憩時間を利用した短時間のデモでありましたが、熱心にご覧いただくことができました。
講演終了後、階下に移動しての懇親会には、多くのお客様にご参加いただきました。講演者の方々を中心に、ご参加いただいた皆様には、打ち解けた雰囲気の中で交流を深めていただき、また業種を超えての、貴重な情報交換の場として役立てていただきました。
これからも皆様からのご要望を反映し、ご期待に沿える魅力あるセミナーになるよう誠心誠意取り組んで参りますので、引き続きご支援をよろしくお願いします。
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