5月29日の東京会場をはじめに、大阪、名古屋の3会場にてiCADフォーラムを開催いたしました。
23回目となります今回は、ウシオ電機株式会社様、株式会社荏原製作所様、株式会社デンソー様にご講演いただきました。また、午前中にはiCADユーザー様限定の「3Dステップアップセミナー」を開催。どちらも過去最高の規模となり、終日、多くのお客様で活気に溢れるセミナーとなりました。ご多忙の中、ご来場いただいた皆様方に厚くお礼を申し上げます。
午前中の「3Dステップアップセミナー」はお申し込みの段階で3会場とも満席となり、お客様からの大きな期待を感じました。3回目の開催となる今回は、設計検討段階で構造物の強度計算や動作検討により設計品質を高める方法、図面化作業の際に便利な機能や工夫について紹介いたしました。終了後のアンケートでは、「使ってみたかった機能。参考になった」「ほとんど活用できそう」などのお言葉をいただくことができました。私たちは、お客様の現場を直接訪問させていただき、お客様が何に困っているのか、何を実現できれば喜んでいただけるのか、理解に努めた上でセミナーを企画しています。お客様と直接向き合い、回を重ねるごとに価値を感じていただけるセミナーとなるよう、次回も取り組んで参ります。
午後の3次元活用事例講演では、はじめに産業用光源のトップシェアメーカーであるウシオ電機株式会社様にご講演いただきました。ウシオ電機株式会社様では、設計の「ポカミス」に起因する組み立て工程での不具合を根絶し、コスト削減、納期短縮を図ることを第一目標に3次元CADを導入。併せて設計現場に混在する多種類のCADの統合、取引先との3次元データの共有、解析作業の効率化を目指した3次元CADの導入・運用の取り組みを発表いただきました。現場でiCADがよりスムーズに定着・普及するよう対策を採られており、来場者様からは「当社でも同様の問題を抱えており、大変参考になった」「是非実行してみたい」など、共感の声が寄せられました。
株式会社荏原製作所様には、過去に導入した3次元CADの運用から得た経験とiCAD導入に至った理由と、設計過程においてiCADを用いた3次元アセンブリ検証による設計不適合の大幅削減についてご紹介いただきました。ご講演のなかで実際にiCAD上のアセンブリモデルを使用した検証操作を披露いただいた点が大変印象的で、お客様からも「具体的なイメージがつかめた」「機械に配管をのせて検討してみたい」などの声が挙がりました。株式会社荏原製作所様では、この3次元アセンブリ検証の運用により組み立て時の設計不適合件数を従来の20%以下に減少させることに成功しているそうです。
3次元活用事例講演の締めくくりとして、日本最大手の自動車部品メーカーである株式会社デンソー様に、iCADを活用した組み立て図からの自動部品ばらし機能や、機械・制御シミュレーションの活用についてご講演いただきました。実例や進捗状況を取り挙げた自動部品ばらし機能の詳細説明や、動画を使った機械・制御シミュレーションの具体的な取り組み内容の発表に、「一歩も二歩も先に進まれている」「自社でも取り組んでみたい」など、多くの反響をいただきました。デンソー様では、これらの活動を「日本で作っても勝てるものづくり」につながるポイントと位置付けており、その目標に対し着実に近づいている様子が伝わってきました。
最後に、iCADのコンセプトをiCAD株式会社代表取締役社長 西村よりご説明いたしました。iCADは、製品の品質に責任を持ち、設計現場のニーズを迅速に実現するため、自社開発にこだわっています。また、単に道具を開発するだけではなく、実際に効果が出るまで開発元として直接サポートしています。日本の製造業の進化と共に、iCAD自体も技術進化を続け、設計者にとって真に役立つ道具となるべく追求を続けていきます。
引き続きiCADをご支援、ご愛顧いただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
(iCAD株式会社 窪寺)
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