今秋も、大阪(11/7)、東京(11/14)、名古屋(11/21)の3会場にてiCADフォーラムを開催いたしました。
24回目となります今回は、キクカワエンタープライズ様、西島様、ヒカリ様、トーヨーエイテック様にご講演いただきました。また、午前中にはiCADユーザー様限定の「3Dステップアップセミナー」を開催。終日、多くのお客様で活気に溢れるセミナーとなりました。ご多忙の中、ご来場いただいた皆様方に厚くお礼を申し上げます。
午前中の「3Dステップアップセミナー」は毎回お客様からの期待が大きく、今回も各会場満席になるほどのお申込みをいただきました。4回目の開催となる今回は、構想段階での設計検討や、組立現場での3次元活用方法について、実機によるデモンストレーションを交えて紹介いたしました。
終了後のアンケートでは、「活用したいのに、活用できていない部分。必要な情報だった」「どの内容も参考になった」など、たくさんの嬉しいお言葉をいただきました。私たちは、お客様の現場を直接訪問させていただき、お客様が何にお困りなのか、業務に役立つことは何か、現場の声を聞き取りセミナーを企画しています。
これからもお客様と直接向き合い、よりよいセミナーの開催に努めて参ります。
3次元活用事例講演は、日本で初めて製材・木工機械を製造して以来、各種素材の「切る・削る・磨く」技術に特化した産業機械を手掛けるキクカワエンタープライズ様のご講演から始まりました。キクカワエンタープライズ様は、海外の商談においても分かりやすく説得力のある提案をするためにICAD/SXを導入。 大型製材プラントや特殊大型NC工作機械など、搬送装置を含む大規模な装置の技術説明での活用や、言葉の通じない海外において大規模装置を現地に据え付ける作業で効果を発揮しています。導入から2年とは思えないほどの活用ぶりに、来場のお客様からも「とても濃い内容」「取り組みが素晴らしい」など、感嘆の声が寄せられました。
国内トップクラスのFA装置メーカーであるヒカリ様には、「ものづくり革新プロジェクト」の取り組みをご講演いただきました。その目的はCAD/CAM連携により、設計から加工までを一元化し、ロスのないものづくりを実現することと、自社の特性に合わせたカスタマイズなどによる設計技術と加工技術の融合環境を構築すること。ヒカリ様では、「ものづくり革新プロジェクト」により設計部門と加工部門の連携が密になり、設計・製造・加工の工数とミスは大幅に削減、CAMプログラム作成時間も20~40%削減できたとのことです。来場のお客様からは「ヒカリ様と同じように取り組んでみたい」など、今すぐにでも検討を進めたいという意欲的な声が挙がりました。
工作機械をはじめ各種機械の受注から設計・加工・組立・納品までを一貫して手掛ける西島様では、3次元CADを利用した現場間の情報共有を推進。短期化の一途をたどる納期に対応しています。西島様がものづくりにおいて重視する、社内で製品の作り込みを図り品質を保証する「自社一貫生産体制」、設計・加工・製造の各部門間の技術者を異動させ各業務に精通させる「多能工の育成」、優れた技術を消滅させない「定年制なし」という3つのポイントをご紹介いただきました。お客様からも「まさに同じ課題を持っている」など、多くの共感の声が集まりました。
内面研削盤を主力製品とするトーヨーエイテック様では、納期短縮と手戻り削減に応えるために、営業・設計及び製造プロセスに至るまでの一貫したプロセス改革を推し進めています。本講演では、「構想設計を2次元設計から検証精度の高い3次元設計へ移行すること」や、「3次元CADによる自動組上」などによる手戻りゼロへの挑戦をご紹介いただきました。その具体的な講演内容に、来場のお客様からも「遠方から来た甲斐があった。さらに詳しく知りたい」「取り組み姿勢を見習っていくべき」など、多数の反響をいただきました。
また、iCADのコンセプトをiCAD株式会社 代表取締役社長 西村よりご説明いたしました。iCADは、開発コンセプトがCADベンダーの独りよがりとならないよう、年間2000社の設計現場を訪問し、設計者との議論を重ねています。これからも、機械設計者を真に支援するツールとするべく永続的な開発を続けて参ります。
引き続きiCADをご支援、ご愛顧いただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
(iCAD株式会社 窪寺 隼人)
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