去る12月9日、富士通関西システムラボラトリにて第29回経営に貢献するCAEセミナーを開催致しました。2002年2月にセミナーを開始して以来、大阪での開催は今回で6度目となります。また師走の上旬というこれから忙しくなる時期ではありましたが、お越しいただきました皆様には改めて御礼申し上げます。
ご講演では、はじめに日産自動車株式会社 松井様より「CAEの活用による車両開発の効率化と価値創造」と題しまして、効果を図る物差しにKPI指標を設定し、投資対効果の実績を示しながら、今後の制御と解析の連成での可視化等、CAEの戦略の立て方についてご紹介いただきました。
次に河西工業株式会社 小嶋様より「自動車内装部品のCAEの取り組みについて」と題しまして、導入した時から現在に至るまで、組織体制の構築やOEM先との連携を通して、解析のOK率向上、精度アップを行ってきた取り組みの話をご紹介いただきました。
次に休憩をはさみ、日立建機株式会社 田村様より「製品開発を支えるCAE(実験力・解析力・評価力)と組織」と題しまして、組織発足までの問題点を振り返るとともに、社内の人材を集め、ゼロから組織を立ち上げ、その後の人材育成の話や実験と解析を開発サイクルに組込み、解析精度、品質、効率を向上させてきた解析主導型設計の取り組みについてご紹介いただきました。
最後に大阪大学大学院 藤久保様より「船体構造設計におけるCAE適用の現状と今後」と題しまして、巨大構造物である船舶には様々な構造性能が求められ、早くからCAEが使用されてきました。現在では構造規則に全面適用されるようになり、様々なCAE適用事例とともに、CAEの必要性が増大していることをご紹介いただきました。
講演終了後は懇親会を行いました。例年通り多くのお客様にご参加いただきました。講演者の方々を中心にご参加いただいた皆様により、打ち解けた雰囲気の中で交流を深めていただきました。業種を超えて、貴重な情報交換の場として役立てていただきました。
聴講されたお客様からは「工夫や苦労の話があり、マネジメント面で参考になった」、「技術開発よりも設計に活かすことの事例が多いので参考になる」などの感想をいただきました。
今後も少しでもお役に立てる情報発信ができるようにCAESEKI.com事務局一同精進いたしますので、今後とも何卒宜しくお願いいたします。
最後になりますが、皆様お忙しい中ご来場いただきまして誠に有難うございました。
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