Elysium 3DxSUITE EX10.0のご紹介

2024年

1月号

2024.01.10

3次元データを活用した製造プロセスをオールインワンでサポート

2024年３月末にリリースを予定している「Elysium 3DxSUITE EX10.0」についてご紹介します。

製品概要

Elysium 3DxSUITEはこれまで定評のある複数のトランスレータ製品を統合することで、高品質な3Dデータ変換・最適化機能を柔軟な組み合わせで使用できるようにした製品です。

EX10.0では、新たにDFM Studio、DFAS Studio、Drawing Validatorを統合することで、製品の生産性や加工性など製造に関する設計品質の検証、2D図面を比較することができるようになりました。

ASFALIS、CADdoctor、DirectTranslator、3DEXPERIENCE DirectTranslator、CATIA VS-JT DirectTranslator、DFM Studio、DFAS Studio、Drawing Validator→Elysium 3DxSUITE

Elysium 3DxSUITE は3Dデータの流通 / 活用のための多彩な機能（変換・検証・修正・比較・簡略化など）を搭載したトータルソリューション製品になります。

CADデータを独自の中間フォーマットENF（Elysium Neutral File）に変換後、データを最適化したうえで、他CADへの変換を行います。お客様の業務に合わせ、自由に機能を組み合わせてご使用いただけます。

Elysium 3DxSUITEの特徴

3DxSUITEでは、お客様が自社の課題やニーズに合わせて必要な3Dデータ処理機能を自由にピックアップし、独自のソリューションを構築することができます。

例えば、最初はCADデータ変換機能を導入し、その後、より複雑なデータ処理を実装していくといったデジタルエンジニアリングの拡張を3DxSUITEなら着実に進めていくことができます。

アダプタ（入力・出力）、オプティマイザー（PDQ検証・CAD比較・形状簡略化・リバースエンジニアリング・ポリゴン最適化・レポート作成他）、ユーティリティツール、UI/フロントエンド（デスクトップアプリ・CADプラグイン・WEBシステム他）→モジュール性、カスタマイズ性→拡張性→モバイル性、利便性 — ※クリックすると拡大します

設計変更箇所の確認での活用シーン

3DxSUITEのCAD Validatorは、設計部門と他部署の間での設計変更に関するコミュニケーションを効率化します。3Dデータを扱う製造業にとって、協業する部署や会社間で受け渡される3Dデータの精度の確認、前バージョンからの変更点の把握は重要なプロセスとなります。

複雑なCADデータの比較を目視で行うのは困難です。CAD ValidatorではCADデータの形状・PMI・属性の比較を自動化し、検出した変更点を見やすいレポートとして出力するソリューションを提供することで、目視や手作業での変更箇所の確認にかかる時間や負担を大幅に軽減し、比較精度の向上も実現します。

CADデータ（バージョンA）→設計変更→CADデータ（バージョンB）→Elysium 3DxSUITE【バージョンA、バージョンB→CAD比較（形状・属性・PMI）】→レポート — ※クリックすると拡大します

CADデータの比較結果は、グラフィカルなレポート表示で簡単に差異を確認することができます。

※: 下図のような表示をすることにより、差異がある箇所を呼び出して、簡単に確認することができます。

左右にアセンブリツリーを並べて差異表示（橙色が差異のあるアセンブリ／パート、形状を左右に並べて確認） — ※クリックすると拡大します

設計変更前後のデータの差異確認には多大な工数と時間が必要です。
設計の形状変更後は、変更情報をCADデータと補足情報でしか得られないため、確認に工数がかかり見落としも発生することがあります。CAD Validatorではこの差異検出のプロセスをより早く、正確に行うことができます。

外部から受領したCADデータを変換ツールで自社CADに取り込むと、意図しない形状変形や情報欠落が発生していることがありますが、CAD Validatorでは、異なるCAD間でのデータを変換後、形状・PMI・属性をすべて比較した上でデータ品質を保証することができ、取引先と安心してデータを共有することが可能です。

また、CADのバージョンアップを行う際、データに影響が出る場合がありますが、CAD Validatorを使用することで、バージョンアップで発生した差異を漏れなく検出することができます。意図しない箇所が変更されることを防ぎ、確認漏れを心配する必要もありません。

※: この機能に関する動画は、“DIPRO Product & Solution Gallery”にて掲載されております。

Elysium 3DxSUITE EX10.0 サポートCADバージョン一覧

赤文字は EX10.0 で更新されたサポートCADバージョンになります。

製品		サポートCADバージョン
CATIA V5	Plug-in	R27 – R33(V5-6R2023) SmartLauncher(CAD Plug-in) : R27 – R33
CATIA V5	Standalone	Import : R10-R33(V5-6R2023)	Export : R14, R19, R20
3D EXPERIENCE	Plug-in	R2018x – R2023x SmartLauncher(CAD Plug-in) : R2018x – R2023x
CATIA V4	Standalone	V4.2.1 – V4.2.5
NX	Plug-in	NX10 – NX 2306 Series SmartLauncher(CAD Plug-in) : NX11 – NX 2306 Series Drawing Validator : NX 1847 Series – NX 2306 Series
NX	Standalone	UG10 – NX 2212 Series
Creo Parametric	Plug-in	Creo Parametric 4.0 – 10.0 SmartLauncher(CAD Plug-in) : Creo Parametric 4.0 – 10.0 Drawing Validator : Creo Parametric 4.0 – 9.0
Creo Parametric	Standalone	Pro / ENGINEER 2000i – Creo Parametric 10.0
NX-Ideas	Plug-in	6.6 – 6.9
SOLIDWORKS	Plug-in	2018 – 2023 SmartLauncher(CAD Plug-in) : 2018 – 2023
Creo Elements / Direct	Plug-in	Creo Elements / Direct 20.0 – 20.6
Autodesk Inventor	Plug-in	2019 – 2024 Drawing Validator : 2020 – 2023
Solid Edge	Plug-in	2020 – 2023
CADmeister	Standalone	V4.0 – 14.0
iCAD SX	Standalone	V7L1 – V8L2
Parasolid	Standalone	V7 – V35.1
ACIS	Standalone	R6 – R33
STEP	Standalone	AP203, AP214, AP242(edition1 / edition2 / edition3)
JT	Standalone	Import : V6.4 – V10.8	Export : V9.0 – V10.8
QIF	Standalone	2.1, 3.0
3DXML	Standalone	R2010x – R2023x
IGES	Standalone	5.2, 5.3
STEP XML	Standalone	AP242 edition1(IS), AP242 edition1(TC), AP242 edition3
PLMXML	Standalone	–
XPDMXML	Standalone	–
3D PDF	Standalone	–
Creo View	Standalone	Creo View 1.0 以降
XVL	Standalone	P-XVL(V3), V-XVL(V5, V7, V9), U-XVL(V10, V11)
STL	Standalone	–
OBJ	Standalone	–
VRML	Standalone	1.0, 2.0
Nastran	Standalone	–
Point Cloud	Standalone	–