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DIPROニュース

2023

1月号

2023.01.10

新しい年を迎えて

代表取締役社長 柳沼 浩嗣

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。本年も引き続きお引き立ていただきますよう、お願い申し上げます。

昨年、国際社会は、新型コロナウイルス禍からの回復、ウクライナ危機といった激変する国際情勢、気候変動の影響とみられる災害の多発などの難題に直面し、大変な一年となりました。一方、北京冬季オリンピック・パラリンピック、サッカーW杯カタール大会などでは、選手の活躍や互いに健闘を称えあう姿に元気づけられる明るい話題もありました。

世界経済の先行きは、エネルギーの高騰や原材料費の大幅な上昇、米国と欧州でのインフレや利上げによる景気後退懸念などから、不透明な状況が続いています。そのような中でも、気候危機に対応した脱炭素社会に向けて、温暖化対策の緊急度は増しています。

お客様におかれましては、これらの課題解決に向けた様々な取り組みを推進されていることと存じます。そして、弊社にも数多くのご相談やお問い合わせ、ソリューション・サービス活用のご要望を頂いております。昨年も弊社をご愛顧いただき感謝申し上げます。おかげさまで弊社は、昨年創業35周年を迎えることができました。

振り返ってみますと、エンジニアリング分野の発展は、技術蓄積と経験の積み重ねによるところが多いと改めて感じております。今までお客様と共に積み重ねてきた経験とそこで培った技術を大切にして、さらにそれらを深化させていきたいと思っております。一方、前述のような激しい変化を踏まえ、前例にとらわれない新たな発想で新技術開発にも挑戦し、ソリューションとサービスの新化にも取り組んで参ります。深化と新化を追求し続けることで、ものづくりの新たな価値創出を目指し、当社も進化したいと思っています。

ここ数年、ものづくり大変革の時代と言われています。社会課題の解決に必要とされる高度に電動化、知能化、ネットワーク化される製品は、ものの本質を変化させる可能性があり、ものづくりプロセスへ大きな影響を及ぼすと考えています。例えば、ソフトウエア重視の次世代車開発や、自前から業界の垣根を越えた協調による製品開発などでは、製品開発プロセスの変革が必要とされています。また、生産プロセスにおいては、人手不足に対応した効率化、高度化される製品の品質向上を支える自動化を目指すスマート・マニュファクチャリングや、製造工場の業務運営自体が変容するスマート工場化も必要とされています。更に、カーボンニュートラルの達成に向け、LCAの活用が進み、原材料調達から生産、使用、廃棄までの全体を考慮した製品開発と生産も重要視されています。

このような見方をすると、今後高度に変化し続ける製品は、開発と生産のプロセスに変革をもたらすと思われます。そして、この変革に直結するドライバーの一つとなり得るのが、ものづくりの上流から下流までデジタル技術をフル活用し業務プロセスの変革を目指す「デジタルプロセスエンジニアリング」という当社のコンセプトの追求と考えております。当社は、今後もPLMのさらなる発展に向けて、デジタル製品情報の基盤であるCAD、BOM、PDM、BOPの改善や刷新などをご支援いたします。また、メカ・エレキ・ソフトを融合した高度かつ複雑な製品開発で適用が進むMBDや解析・シミュレーション、リアルとデジタルの融合によりものづくり現場の変革を推進する仮想・拡張現実を適用したソリューション開発などに注力して参ります。

当社は、エンジニアリング分野における3D技術を軸としたソリューションとサービスの追求と、お客様の現場での共創による実践的で実効あるエンジニアリングITソリューションの創出を目指して、活動してきました。今後も、お客様とともに、ものづくりのプロセス革新に取り組み、経験を積みながら、実践的な専門技術に磨きをかけていきたいと思います。そのためには、前述の環境変化やお客様のニーズにも対応できるように、当社の技術も変容させていく必要があると考えています。本年も、事例セミナーの拡充などに努め、当社の取り組みをお客様にわかり易くお知らせするとともに、課題解決に向けた具体的なご提案ができるように取り組んで参ります。

このような現場志向のものづくりプロセス革新の取り組みが、弊社の原動力であり、特長と考えています。そして、お客さまのものづくりプロセス革新をご支援することで、わたしたちの活動がお客様の新たな価値創出の一助となり、ものづくりの持続的な発展につながればと考えております。

重ねまして、本年も従来同様お引き立てのほど、よろしくお願いいたします。

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