ETOのビジネス・プロセスは、発電、HVAC(冷暖房空調設備)、流体技術、重機、機械、自動車や航空宇宙の補給基地など、増大する多種多様な製造分野で展開されています。顧客の特別仕様に合わせた製品構成に対する需要が高まるにつれ、こうしたETOメーカーでは共通の課題が生じています。
近年ETOメーカーは、入札件数の増大化に向けて正確な入札額を決定して落札率を高めると同時に、受注設計のリードタイムを短縮し、製造リソースの利用を最適化しなければならないことが大きな課題となっています。(図1)
Rulestreamは、ETOメーカーが直面している、このような課題を受注、設計、製造までのトータルソリューションを提供して解決します。設計ナレッジを取り込み、これを利用して企業全体の重要なビジネス・プロセスを自動化することによって、「引き合い」から「納入」までのプロセスを効率化し、各メーカーがそれぞれの設計・生産能力に合わせて受注できるように支援します。(図2)
DPCでは本年からビジネスパートナーでモジュール化を推進しているBERG社と連携し、RuleStreamの導入支援、教育などを実施しています。これまで3社に対してRuleStreamの導入、教育を実施しました。
教育内容の概要
今まで導入済みのお客様では、モジュール活用のコンフィグレーターツールとして、営業部門、設計部門を中心にRuleStreamを利用されています。RuleStreamはETOオーダーの処理プロセス自動化ツールとして、営業・設計・生技・製造・購買・納入・サービスなど全プロセスを支援しています。
DPCはBERG社と連携し、導入・教育以外のRuleStreamに関する業務コンサルティング、カスタマイズ、アフターサービスプロジェクトへも参加しています。
これまで、RuleStreamに必要なマスタデータ(商品仕様、仕様制約条件、モジュールインタフェース、モジュールバリアント、モジュール適用表など)はEXCELで管理する企業が多く、このためデータの入力ミス、精度低下、最新可否などの問題が生じています。DPCでは、これらを解決するために、モジュールバリアントシステム(MVS:Module Variant Specification)を開発しました。MVSとRuleStreamを連携することでマスタデータの一元管理化を実現し、お客様での利用を促進していきます(図5)。
ドイツでは第四次産業革命(Industry 4.0)の中核技術の一つが「マス・カスタマイゼーション」です。マス・カスタマイゼーションとは、ETO生産方式規模化のことです。短期間・低コストでETOオーダーに対応するため、市場ニーズによるモジュール化と部品の共通化が必要となります。DPCでは自動車BOMでの実績なども活かしながらETO業界向けにモジュール化コンサルティング、RuleStream適用、MVS連携などのサービスとソリューションを提供して参ります。
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