IoTに代表される生産準備、製造現場でのICT推進や3Dデータの生産部門での活用は多くのお客様の関心事です。VPS GP4(以下、GP4)は、製品、設備、作業手順など生産ラインを仮想的に構築し、生産効率(山積み表、作業組合せ票)や作業性(作業姿勢、歩行動線)をデジタルな数値で工程評価する生産ラインシミュレータです。
これまでもDIPROニュース内でGP4をご案内していますが、前回(2017年12月)のご紹介以降3回のレベルアップを行っており、性能改善、操作性強化、VPS(MFG)連携による設計変更対応など取り組んで参りました。今回は、それらの一部をご紹介いたします。
※VPS Virtual Product & Process Simulator
※GP4 Global Protocol for Manufacturing
従来、生産ラインの情報共有にGP4 Executorを無償でご提供していましたが、アニメーションで作業手順を確認するに留まっていました。 今般、無償でご利用できる機能範囲を拡大し、山積み表や評価テーブルなど数値評価の結果を確認することも可能にしました。
これまで報告会などでGP4データ以外に別紙資料としていたライン評価結果をGP4データのみで共有することが可能になり、従来よりも円滑でスピーディーなコミュニケーションにご活用いただけます。
V11L19ではメモリ使用量を30%削減、ファイルロード/セーブ時間を80%短縮し、またV11L20ではファイルロード時間を50%、データ編集時のレスポンス時間を80%短縮しました。この度、ご提供を開始した64bit版モジュールもご利用いただくことで、これまでよりも大規模なライン検討を実用的にご利用いただけるようになります。
VPS(MFG)との連携を強化し、レイアウト内に配置されている製品形状を一括で置き換える差分エレメント機能のご提供を開始しました。 本機能により既存ラインを利用した新製品の工程検討を容易に行うことが可能になります。 また製品のバリエーションが追加された際に、作業手順を複製する機能と組み合わせることで混流ラインの評価が容易に行えるようになりました。
これにより複数製品の生産ライン検証をより短時間で実施することが可能になります。
検索機能を強化し、検索結果一覧と手順リストが連携し、対象部品の組み付け先を一括で編集することが可能になりました。部品箱や作業台に配置した部品を一括で別の場所に移動したり、作業順序の変更により組み付け先が変更になった場合も、柔軟で効率的な手順編集が可能になります。
VPS GP4は図面やEXCEL、ビデオに分散していた工程設計情報を、3Dデータに一元化することで、生産性検討の前倒しや手戻りの削減、また海外を含む関連部門とのコミュニケーションが円滑に図れるようになります。
引き続き、工程設計者ならびに生産現場の皆様が日常使いできる使い勝手の良さを追及して機能開発を進めて参りますので、今後とも「生産ラインシミュレータVPS GP4」に是非ご期待ください。
デジタルプロセス株式会社 VPSインフォメーションセンター
住所: 〒163-0716 東京都新宿区西新宿2-1-7(小田急第一生命ビル16階)
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