富士通株式会社とデジタルプロセス株式会社は、組立製造業のお客様向けに、製品の組立プロセス検討を3次元モデルで支援するデジタル生産準備ツール「VPS(ブイピーエス:Virtual Product Simulator)」の新製品「VPS V15L13」を2012年11月5日に発表しました。
VPSは2000年の販売開始以来、3次元モデルによる試作レスを実現する仮想シミュレーションツールとしてご好評いただいておりますが、近年お客様からは、さらに踏み込んで量産時の組立手順検討、動画ベースでの組立手順書作成に活用し、QCD(Quality Cost Delivery)向上を図りたいという声が多く寄せられています。こうしたニーズを踏まえ、「VPS V15L13」を販売開始しました。
本製品により、仮想的な組立手順の検討と動画手順書の作成がさらに容易に行えるようになります。具体的には、組立手順の検討から動画の手順書を作成するプロセスを約10分の一まで省力化します。たとえば、約1,000部品で構成される中型プリンターやATMなどの製品の場合、VPS導入前に40時間を要していた組立手順書の作成がわずか3時間以内で可能になります。
また、本製品は大幅な機能アップを図りながら、価格を従来の650万円から400万円へと改定しました。さらに組立動画手順書作成機能に特化した新商品「VPS/組立動画」(販売価格98万円*)と、「VPS/組立動画」から組立フロー情報および各組立工程のイメージデータを出力し、作業手順書などの各種帳票を作成するための新商品「VPS/帳票出力」(販売価格50万円*)も提供します。
1.組立手順検討の元となるフローを一括作成
組立手順検討の元となるフローを一括作成する新機能を実装しました(特許申請中)。
3次元モデルの製品完成状態から、部品の配置位置、形状、属性(締結部品といった部品種情報など)、ユニット構成などをもとに部品の組立手順を判断し、実用的なフローを生成します。
2.3次元モデルを見ながらの分解/組立手順の詳細検討が容易に
従来、フロー上でドラッグ&ドロップ操作で行っていた組立フローの編集を、完成状態から次に分解する部品を3次元上で選択する操作でできるようにしました(特許申請中)。
これにより、3次元モデルを見ながら作業性や効率性を考慮した分解・組立手順の詳細検討を分かりやすく行うことができ、操作数も大幅に削減することができます。
3.3次元組立動画の編集機能を強化
3次元組立動画の作成・編集に関する各々の操作性を向上させると共に、作成・編集コマンドを1画面内に集約し、意図する動画作成に要する時間を短縮しました。
さらに、組立動画再生中に実行した干渉チェック結果を分かりやすくレポート化できるので、それを開発にフィードバックするなど、組立動画をより広範囲で利用できます。
4.その他機能強化、操作性改善点
2012年12月末より順次提供します。ご不明点につきましては、弊社営業部までお問い合わせください。
弊社のYouTube公式アカウントの運用を開始しました。
新「VPS/組立動画」と「VPS/帳票出力」による組立手順検討から作業指示書作成までの流れをご覧いただけます。
(VPSビジネス部 課長 前田)
新VPS V15L13 販売価格
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