去る平成25年11月1日(金)、宮城県仙台市にて第24回経営に貢献するCAEセミナーを開催いたしました。(主催CAESEKI.com、後援 宮城県産業技術総合センター)
東北(仙台市)での開催は今回が初となり、宮城、岩手、福島の製造業を中心に、電機、自動車など幅広い業種から参加をいただきました。
講演の方はまず、富士重工業株式会社 松本様より「富士重工の自動車開発におけるCAEの活用状況の紹介」と題し、開発投資削減とともに、スバルらしさを求められる中での商品力の向上に貢献するCAE事例の紹介やCAE適用分野の拡大を進められている様子をご講演いただきました。
富士通アドバンストテクノロジ株式会社 福田様より「『京』の技術開発秘話プリント基板開発と部品実装を支える解析技術」と題し、スーパーコンピューター「京」に適用した実装・冷却テクノロジ、主としてプリント基板技術、大型BGA実装技術とこれを品質確保の面から支えた解析技術についてご講演いただきました。
プライムアースEVエナジー株式会社 岡様より「車両用電池システム設計におけるCAE活用」と題し、設計者CAEの導入、その前提条件および設計者による強度解析、CFD解析、熱回路モデル、電池制御モデルシミュレーションの事例紹介を交えながら、設計者CAEの進め方をご講演いただきました。
アルプス電気株式会社 古市様より「アルプス電気における3D-CAD、CAE活用のご紹介」と題し、3D-CAD、CAE展開において設計初期段階で徹底的に活用することで、品質向上させた取り組みについてご紹介いただきました。
富士通株式会社 渡邊様より「世界最先端の心臓シミュレータUT-Heartのご紹介」と題し、大学との共同研究開発中の心臓シミュレータの紹介、分子・細胞から組織、臓器までの力学現象、電気生理現象が再現することが可能になったこと、将来的にはテーラーメード医療の実現を目指していきたいとのご講演をいただきました。
同月22日(金)には同セミナーの第25回を、富士通関西システムラボラトリにて開催いたしました。大阪での開催は3年ぶりで、関西圏だけでなくその周辺を含めてご参加いただきました。
株式会社神戸製鋼所 中川様より「ものづくりにおけるCAEの役割」と題しまして、神戸製鋼所におけるCAE活用事例を通し、粒子法への期待、CAEの課題、人材育成についてご講演いただきました。
マツダ株式会社 原田様より「SKYACTIVテクノロジーと、その誕生を支えたモデルベース開発」と題しまして、高い目標設定と少ない先行開発要員から徹底的にモデルベース開発(MBD)を使う必要に迫られ、現在ではモデルベース開発なくしては開発ができない状況に至った経緯をご講演いただきました。
プライムアースEVエナジー株式会社 岡様より「車両用電池システム設計におけるCAE活用」と題しまして、仙台でのセミナーと同様に設計者CAEの導入の進め方を中心に、CAE事例や設計者CAEの効果についてご講演いただきました。
九州工業大学 赤星様より「超高速衝突分野における実験/計算力学の現状と課題」と題しまして、宇宙ゴミの現状、超高速衝突実験例の紹介、国際標準化活動、この分野における計算力学の現状と課題についてご講演いただきました。
富士通株式会社 門岡様より「世界最先端の心臓シミュレータとその適用例の紹介」をテーマにご講演いただきました。仙台セミナーで講演された渡辺様と同じテーマでしたが、実用に向けての今回の取り組みなども質疑に沿って伺うことができました。
最後に、仙台会場および大阪会場とも講演終了後、懇親会を行いました。多くのお客様に参加いただきました。講演者の方々を中心にご参加頂いた皆様により、打ち解けた雰囲気の中で交流を深めていただき、業種を超えて、貴重な情報交換の場として役立てていただきました。
これからも皆さまからのご要望を反映し、ご期待に沿える魅力あるセミナーになるよう誠心誠意取り組んで参りますので、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
(デジタルコンテンツサービス部 宇梶 浩章)
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