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DIPROニュース

2014

2月号

2014.02.10

新春デジタルプロセスセミナー in Nagoya 2014

去る1月24日(金)にヒルトン名古屋において「新春デジタルプロセスセミナー in Nagoya 2014」を開催いたしました。毎年多くのお客様で活気づく本セミナーへ、今年も300名を超えるご来場をいただき、真冬の寒さを感じさせない程の熱気で会場が包み込まれました。また、お客様同士のご交流も盛んに行われ、大変有意義な場としてご活用いただけたものと感じております。ご多忙の中、ご来場いただきましたお客様、ご協力いただきました皆様に、厚く御礼申し上げます。

今回は「いま変化し、次世代のモノづくりをリードする」をテーマに、基調講演では近年話題のサッカー界から、元なでしこJAPANでサッカー解説者の川上 直子様よりご講演をいただきました。また、シスメックス株式会社 生駒 晴哉 様、スズキ株式会社 石野 昭彦 様、日立造船株式会社 藤田 任亨 様、トヨタ自動車株式会社 今川 勝義 様、村山 公正 様より、製品開発における現状とIT・デジタル技術を用いた先進事例をご紹介いただきました。

更に、昨年ご好評いただきました企画として、午前中より展示会場をオープンさせると共に、「次世代をリードするソリューション説明会」と題し、ショートセミナーを同時開催いたしました。こちらにおきましても、受付開始前から多くのお客様にご来場いただき、大盛況のうちに終了いたしました。皆様のご来場、誠にありがとうございました。

基調講演『なでしこJAPANが世界一をめざし挑戦した組織づくり』
元なでしこJAPAN/サッカー解説者・指導者 川上 直子 様

川上直子様

基調講演には、女子サッカー日本代表(現・なでしこJAPAN)に選出され、2003年FIFA女子ワールドカップ、2004年アテネオリンピックで右サイドバックとしてご活躍され、代表戦48試合に出場された川上直子様に『なでしこJAPANが世界一をめざし挑戦した組織づくり』と題してご講演いただきました。なでしこJAPANが世界一となれた大きな要因は、「経験」と「目標設定」であるとのことでした。良い経験をするためには、何事にも積極的にチャレンジすることが大切であり、目標は与えられるものではなく、自ら導き出すことで責任感が生まれ、お互いを高め合い組織力が底上げされた結果、ワールドカップで優勝することが出来たとお話しいただきました。また、佐々木監督と選手との裏話などもお話しいただき、選手の育て方が私たちビジネスマンの社員教育に通ずる内容でもあり大変参考になりました。

事例紹介Ⅰ『医療機器業界における電子化システムへの取り組み~設計と製造をつなぐ情報活用法~』シスメックス株式会社 技術情報部 開発情報課 課長 生駒 晴哉 様

シスメックス株式会社の生駒様

シスメックス株式会社の生駒様より、TeamcenterとArasInnovatorの連携により、規制要件を満たした設計開発環境の構築についてご紹介をいただきました。

自動車業界に関わるお客様が多い中、医療機器業界のお話は新鮮でした。海外とのビジネスが多く、来日されるお客様に「もてなしの心」に触れてもらうことで相互理解を深めることを目的として会社の敷地内に日本庭園や茶室を設けるなど、お互いの国の文化を知る重要性をお話いただきました。業務上の図面については、自動車業界が簡略図による業務効率化に取り組んでいるのに対し、医療機器業界では表現の省略をせず、徹底的に情報を残し管理する必要があるなど、業界により取り組みが異なることを理解することが出来ました。

厳しい法規制に対応するために、システム管理側にもユーザ側にもメリットが出るシステムを構築され、その取り組みについては他業界のお客様にも、大変参考となる講演内容でした。

事例紹介Ⅱ『スズキにおけるTeamcenter活用事例とNX、Teamcenterのバージョンアップにおける課題と取り組み』 スズキ株式会社 IT本部 ITサポート部 第一課長 石野 昭彦 様

スズキ株式会社石野様

スズキ株式会社の石野様より、1999年に導入したNXと2000年に導入したiMAN(現:Teamcenter)における、これまでのバージョンアップでの取り組みや苦労話をお話しいただきました。

スズキ様では現在NX、Teamcenterを活用し、国内外の各拠点でグローバルにデータ共有することにより、日本と同じ状態のデータが海外で参照できるシステムを構築されているとのことでした。この環境において、必要に応じて実施されるシステムのバージョンアップでは、過去に大きなトラブルが発生し苦労した経験から、現在では既存データの互換性と機能の互換性を確保するための対策を講じているとのご紹介をいただきました。

スズキ様の取り組みに、弊社がご支援させていただいた内容は、他のお客様にとっても興味深い内容だったのではと思います。

事例紹介Ⅲ『舶用エンジンにおける3次元設計の定着化と効率化への取り組み』
日立造船株式会社 機械・インフラ本部 開発センター 原動機グループ 藤田 任亨 様

日立造船株式会社藤田様

日立造船株式会社の藤田様より、2002年に3DCADを導入し、2次元設計から3次元設計の定着化と効率化への取り組みにおいて、設計する物によって最適なCADを選択し、設計作業工数と現場からの問合わせ回数を大幅に削減することを実現したご説明をいただきました。

ライセンサーとの関係で使用していたハイエンドCADでは、配管やエンジン上の足場設計には不向きであったため、その課題を解決できるCADを検討した結果、ICAD/SXは課題解決に加え、大幅な効率化の実現を見込めたことが導入の決め手になったとのことでした。ハイエンドCADとICAD/SXを適材適所に活用したハイブリッドCAD設計により、今では全ての設計者様が3DCADを必要とする状況になっているようです。

また、日本製の3DCADであるICAD/SXに対しては、ユーザの意見を良く取り入れてくれるとのお褒めの言葉を数多くいただきました。

事例紹介Ⅳ『生産ラインシミュレーションを活用した取り組み』
トヨタ自動車株式会社 駆動HVユニット生技部 技術企画室 
グループ長 今川 勝義 様 プロフェッショナル パートナー 村山 公正 様

トヨタ自動車株式会社今川様、村山様

トヨタ自動車株式会社の今川様、村山様より、自動車ユニットの機械加工や組付けラインにおいて、Plant Simulationを活用した事前検証で課題対策が出来るようになり、生産準備の帳票類も活用できるようになった成果をご紹介いただきました。

トヨタ独自のニーズに対応できるシステムを調査した結果、要件に対してほぼ標準機能の設定で対応できるPlant Simulationを選定することになり、不足機能についてはカスタマイズにより補完しているとのことでした。ご講演の中で、組付けラインでの生産能力検証、生産能力と作業者数、最小のバッファー数、無人運搬車の運搬能力を解析する活用事例もご紹介いただきました。

村山様からは、操作性の向上とより良いシステムにするための改良のご要望をいただきました。弊社といたしましては全力でお客様のご要望を実現させるべく、今後もご支援させていただく所存でございます。

毎年、展示会場にも多くのお客様にお越しいただき、どの製品ブースも大変賑わうのですが、もっと説明を聞きたい、もっと操作して体験したいとお客様よりご要望があり、昨年より午前中から展示会場をオープンさせております。今年も受付開始前から多くのお客様にご来場いただきました。

また、同時開催のショートセミナーでは「次世代をリードするソリューション説明会」と題し、ICAD/SX、NX、データ管理ソリューションの説明会を展示会場にて実施いたしました。こちらも、当初予定していた座席数が不足するほどの盛況ぶりで、お客様の熱意を感じ取ることができました。

最後に、多数のお客様にご来場いただき、大変盛況なセミナーとなりましたことを社員一同、心より厚く御礼申し上げます。今後もお客様のご期待ご要望にお応えできるよう社員一同努めてまいります。

(取締役 名古屋事業所長 川見 昭)

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