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DIPROニュース

2026

7月号

2026.07.07NEW

ソーリンク様のVR活用
「顧客と共創する装置開発」
~ 手戻りを減らし、対話を深め、信頼につなげる ~

左より:メカ設計チーム 髙橋様、志田様
左より:メカ設計チーム 髙橋様、志田様

株式会社ソーリンク様は、自動機・省力機械・制御装置の設計から製作、現場設置まで一貫したものづくりをされている企業です。2001年の創業以来、「ダントツに良いものを速くつくる」を掲げ、地域のものづくりを支えてこられました。

本稿では、2021年から弊社VRソフト「Xphere(クロスフィア)」を導入されているソーリンクの設計部メカ設計チームの志田様、髙橋様からお伺いしたXphere活用についてご紹介します。どういった場面で使われ、どのような効果を生んでいるのか、装置メーカー様ならではの視点からお伝えします。

株式会社ソーリンク
会社名

株式会社ソーリンク

会社所在地

宮城県黒川郡大和町テクノヒルズ31

従業員数

50名

資本金

2,000万円

WEB

株式会社ソーリンク 公式サイト

個別受注生産型ならではの考え方と取り組み

個別受注のものづくりでは、試作品を用意することが難しいため、装置の仕様や完成イメージについて、実物がない段階で図面などをもとにお客様とすり合わせていく場面が多くあります。例えば、装置完成後に「想定していたものと違う」といった認識のずれが見つかり、手戻りや修正が発生し、再設計や部品再手配が必要になれば、コストや開発期間にも影響が及びます。装置開発において、手戻りを抑えつつ迅速に判断しながら進めることが重要となっています。

ソーリンク様では、限られた人員の中でも質とスピードの両立を実現する環境づくりを進めており、フロントローディングの考えの下、3D化やiCAD SXによる制御検証とならんで、Xphereもその取り組みを支える有効なツールの一つとなっています。

VR「Xphere」は、設計中のCADデータをVR空間に映し出し、1/1スケールで確認できます。仮想空間への没入感が高く、実際に装置の前に立っているような感覚で事前検証ができます。

ソーリンク様は、この感覚をお客様と共感することで、 お客様と共創する装置開発を目指されています。

手戻りを減らし、次の仕事を早く進める

ソーリンク様は、主に設計完了後、組み立て開始前のお客様への確認場面でVRを活用しています。こうした確認の中では、構造確認や干渉だけでなく、装置メーカー様特有の「使い勝手」まで事前に見えてきます。

ここからは、実際にどのような改善につながったのか、具体的な事例をご紹介します。

治具棚の落下防止、機構を追加 モノが落ちそうなことが判明。支え棒を追加して、落ちないよう修正 リスク検出
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① 部品落下リスクの検出
Xphereで治具に部品を置いた作業をした結果、部品の置き方によっては、治具棚で部品が落下する可能性が見つかりました。実機製作前に支え棒を追加することで、安全面の懸念を早い段階で解消できました。

操作パネルの角度変更 パネルが頭にぶつかりそうだった→パネルを傾けて回避 安全性確保
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② 作業者の安全性確保
実際の作業者の視点で装置に近づいたところ、操作パネルが頭にぶつかる可能性も確認され、角度を調整することで、より安全な形に改善されました。

扉のサイズ変更・開き方変更 右開き→狭い 左開き←広い 操作性改善
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③ 作業者の操作性改善
納品先であるお客様がXphereで扉の開閉を行ったところ、右側に壁があるため、右開きの扉を左開きに変更したいとご要望を頂き、扉のサイズや開き方について、より使いやすい形へ見直されました。

集塵機の変更、作業幅の確保、部材削減 レイアウトを変えホース短くし、部材量も削減 部品コスト削減 通路幅を800mm→1000mm 保守作業性
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④ 保守作業性・コストの改善
Xphereで保守作業の手順を確認したところ、作業スペースが狭いことに気づき、集塵機の位置を変更しました。作業スペースの確保に加えて、ホースの長さも短くなり、ホースを這わせるアルミフレームの使用量も削減できました。

⑤ 周辺機器との取り合い調整

他社設計データと合わせ、完成イメージ共有 他社担当
- ソーリンク様担当 - 他社担当 納品時にスムーズに進行
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案件によっては他社様で検討された3Dデータも組み合わせ、ライン全体をお客様にXphereで確認いただいています。実機が揃う前から取り合いや周辺との調整を進めやすくなり、関係者の認識合わせや納品を円滑に進めることができました。お客様に安心感を持っていただくとともに、企業イメージの向上や関係性を深めることに繋がっています。

装置メーカー様にとって重要な「触れる」「開ける」「近づく」といった感覚は、CAD画面では分かり難く、Xphereで事前に確認できることは、操作性や作業性の検討を具体化するうえで大きな意味を持ちます。

部品代や組立直しの費用以上に、修正方法の再検討や関係者とのすり合わせといった見えにくい工数があるといいます。加工品の再手配に2-3週間ほどかかることもあり、状況によっては工程の遅れにつながるため、前工程で確認の精度を高めて手戻りを減らすことを重要視されています。

設計から提案まで、幅広い場面で活用

設計完了後の確認にとどまらず、提案や受注前から取り入れている点も大きな特長です。

Xphere活用フェーズ
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営業活動におけるプレゼンテーションや早い段階での仕様確認にもお使いいただいています。以前は、ソーリンク様の工場にVRエリアを常設していたため、お客様には来社いただく必要がありましたが、2025年にセンサーレスで無線タイプのMeta Quest3を導入したことで社外への持ち出しが容易となり、今では月に2~3回ほど営業担当者がXphere機器を持参し、商談の場で活用する機会も増えています。お客様の依頼内容に合わせた構想モデルを見せることにより、先進的な提案として印象に残るだけでなく、提案内容への理解を深める手段として役立っています。Xphereで見せたお客様には「次も見たい」と今後の商談にもいい影響を与えています。

装置のイメージをお客様と共有しながら具体的に対話できることで、要望を早期に設計に反映しやすくなり、提案時の納得感や安心感の向上にもつながっています。

営業担当がVRを出張先へ持ち込み、提案内容を「体験」として伝える

さいごに

ソーリンク様では、装置製造メーカーにおけるVRは、お客様とのコミュニケーションの円滑化や信頼関係の構築に役立っており、納得感のあるものづくりを届けるための手段として捉えておられます。

ソーリンク様のようにものづくりの現場で課題解決に取り組まれる企業の皆様に、より具体的な効果を実感いただけるよう、弊社は今後も現場に寄り添った支援を続けてまいります。

Xphereは、デジタルプロセスの登録商標です。
その他、記載されている商品名は各社の商標、または登録商標です。
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