
新年おめでとうございます。
旧年中は、たいへんお世話になりました。本年も、何卒よろしくお願い申し上げます。
昨年は、年初に第二次トランプ政権となり、米国のみならず世界的に大きな変化・変容が始まったように思います。日本においても秋には新政権となり、国内のみならず国際社会の煽りも受けて、過去になかった大きな質的変容が起きているとも感じられます。経済社会では、VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)と共にBANI(もろい、不安、非線形、不可解)という言葉も使われるようになり、混迷の時代であることが共通認識になっていますが、その対策や方向性が見極められていないまま混迷の程度が拡大しているというのが適切な表現かと思います。
モノづくりの世界での混乱も重篤なレベルに思えます。例えば自動車業界は過去に、環境への配慮から先進国主導でEVシフト/電気自動車への一本化が強行されかけましたが、その戦略は奏功せず、今現在はICE(ガソリンエンジン)が再度注目されています。また、サプライチェーンリスクは何度も叫ばれ続けてきましたが、昨年秋のネクスペリアによる半導体供給の問題は、一気に自動車各社を減産へと追い詰め、地政学という上位の問題を避けて通れないことが証明されました。
これらの問題の周辺では、経営者の焦りも手伝ってか、足早に事業構造変革や不振事業の淘汰も進んでいることで、自ら混乱に拍車をかけてしまっている様子も窺えます。この様な中では、複眼的な物事の捉え方や俯瞰(メタ的な視点)での認識も大切にしながら、今継続できている価値を損なわないようにしながら、変化の流れに乗っていく必要性を感じます。
ここであらためて、この社会に安定をもたらしている基盤について考えてみると、様々な環境の差異や話題はあれど、やはり共有される「情報」が重要な基盤であるように思われます。話題にするまでもなく、近年は、新聞やテレビというオールドメディアの発信する情報の割合は減り、真実度の不明なSNSや一次情報に近いものが取りざたされています。その中で、数年前まで常識とされていたことが非常識とされたり、新しい視点や思考方法がもてはやされるようになったりすることが継続的に起きています。
新しい視点・思考の話題に少し触れてみると、例えば、これまで同様に右肩上がりの経済成長や昇格・出世、資産の拡大を求める人が多い中で、「人新世の『資本論』」(著者:斎藤幸平)で説かれている様な脱成長コミュニズム(大量消費社会からの脱却や経済の減速、生活の質向上など)が注目されていたり、「DIE WITH ZERO」(著者:ビル・パーキンス)で述べられている「経験にお金を使う、今しか出来ないことをする、子供へは本当に必要とする時に資産を渡すこと」などの考え方が衆目を集めていたりします。YouTubeなどのSNSならば、更に過激なアイデアや奇抜な言説を展開した動画や文章も展開されています。
この様に、様々なテーゼ・アンチテーゼが飛び交い、過去の歴史や常識感さえも揺さぶっている現代は、情報は量よりも質が重要であり、玉石混交の中から真実を選び取るような注意深さも必要とされている、という教訓も得られそうです。
弊社は、そんな中、昨年11月のデジタルプロセスセミナーにおいて、関係各社様5社のご理解・ご協力をいただいて、無事にパネルディスカッションを開催することが出来ました。6年ぶりの場となりましたが、各社様の苦労や奮闘している内容を知る良い機会ともなり、アンケートでも高い評価をいただきました。細かくはお話できませんが、登壇いただいた各社様間の情報交換は、様々なインスピレーションやアクションへの切っ掛けを生み出した、という副次効果もありました。
やはり、私たちデジタルプロセスは、製品・サービスを通じてのお客様への貢献、モノづくり発展への寄与のみならず、様々な関係者を繋ぎ、日本としてのチームで効果が生み出せるような場作りをしていくことも重要な務めのようにも考えます。
本年も引き続き、日本のモノづくりの現場改善を通じて、美しい環境作りに貢献し、明るい社会を次の世代に繋ぐことを意識して、日々取り組んでまいりたいと考えます。
倍旧のお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
PICK UP