NXは半年毎のリリースプロセスで数多くの新機能や改善機能を提供しています。
本号では、最新のNX2206シリーズのトピックスとして、設計業務の生産性を上げる「フィーチャテンプレート」、ファセットデータの再利用に貢献する「サーフェスの修復」、柔軟な設計変更に貢献する「シンクロナステクノロジーの強化」の3点についてご紹介します。
フィーチャテンプレートは、従来のユーザ定義フィーチャ機能の継承機能です。これまでも設計フィーチャのパラメータを可変化させて再利用するテンプレート機能(ユーザ定義フィーチャ)はありましたが、NX2206シリーズから登場したフィーチャテンプレート機能では、パラメータの他にPMI(3D注記)や要件チェックの情報などもテンプレート登録が可能になりました。また、テンプレート作成のための開発環境ユーザインターフェースも他の開発環境と統一され、使いやすいものになっています。
この機能を利用し、各部品で決められた設計フローを共通化させ、各部門内のテンプレートとして再使用することで、設計業務の手戻りを防止して設計変更作業を効率化させることが可能です。
他のCADで作成したモデルを中間フォーマットで取引先と授受することがありますが、データ変換の過程でサーフェスやエッジの位置情報がずれたり、微小エッジが生成されてたりしてしまうケースが多く見受けられます。データ変換での調整で対応できない場合は、CAD上でサーフェスを再作成したり、エッジの不一致を手動で調整したりといった作業が発生し、正確なシートボディを完成させるための追加工数が必要になります。
NX2206シリーズから登場するサーフェスを修復機能は、サーフェス(シートボディ)内の問題のあるサーフェス間の溝や連続性の無いエッジに対して、決められたしきい値内で簡単に修正できます。この機能を使用することで、データ変換で発生する微調整の手間を削減することに繋がります。
リブ形状などの位置を移動する際に、境界フェースなどの関連オブジェクトとのフェース不一致が原因で、思うような移動が出来ないといった声を多くお聞きしてきました。
NX2206シリーズではシンクロナステクノロジーが強化され、関連オブジェクトも追従した形で更新することが可能になりました。動的マニュピュレータを使用してオブジェクトを移動して、フェースなどのジオメトリ位置関係を保持した状態をプレビューで確認することにより、直感的な操作で効率的に形状変更を行うことが出来ます。
今回ご紹介したNX2206シリーズは9月より出荷開始しています。詳細な製品情報やよくあるお問い合わせ(FAQ)をNXサポートWEBページにて随時ご案内していますので、是非ご参照ください。ご不明点などがございましたら、弊社までお問い合わせください。
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