MENU

DIPROニュース

2022

6月号

2022.06.10

歯科技工士の働き方改革・リモートワーク解禁

セキュアに自宅で作業を行うための歯科技工向けリモートワークシステムのご紹介

歯科技工リモートワーク解禁

「歯科技工士法施行規則の一部を改正する省令」が本年4月1日から施行され、歯科技工におけるリモートワークが解禁されました。これまで、歯科技工作業は個人情報を含む医療情報を扱う関係で、管理監督責任を曖昧にできないなどの理由により、「届け出された歯科技工所内でしか作業を行ってはいけない」という規則がありましたが、歯科技工士の高齢化が進み、年々減少している現状を受け、また歯科技工士団体からの強い働きかけもあり、この度解禁となりました。これにより、歯科技工士資格を持ちながらも、子育てや介護など就業時間や勤務場所を理由に離職した歯科技工士の復職はもちろん、現役歯科技工士がより働きやすくなることが期待されます。

歯科技工リモートワーク要件

歯科技工リモートワークに求められる条件は以下となります。

法令的要件

  • リモートワークの対象はCAD / CAM装置を用いる歯科技工作業のCAD(設計)のみ。
    CAM(加工)は従来通り届け出された歯科技工所で行う。
  • 患者の個人情報を適切に管理する(漏洩させない)ための特段の措置が必要。
  • リモートワーク作業者が歯科技工士であることを認証する仕組みが必要。

歯科技工所経営者的要件

  • 自宅で自社以外の歯科技工作業をさせない仕組みが必要。

DIPROが提供する「歯科技工 リモートワークシステム」

弊社の歯科用CAD / CAMシステム「DORA / WAXY」と、DataClasys(データクレシス)社のファイル暗号化ソフトウェア「DataClasys」を組み合わせて、前述の要件を満たす「歯科技工 リモートワークシステム」を開発し、4月1日から提供を開始しました。

通常、歯科技工所で「DORA / WAXY」を使用して、補綴物(詰め物や被せ物)を製作するフローは以下となります。

1)
歯科用3Dスキャナ「DORA」にて、口の中を再現した模型をスキャニングする。
2)
「DORA」に付属の歯科用CADにて、スキャンデータを元に補綴物形状を設計する。
3)
歯科用CAM&加工機「WAXY」にて、設計データを元に補綴物を加工する。
1)スキャニング→2)設計→3)加工
歯科技工所内でのCAD / CAMを使った補綴物製作フロー

この度の法令改正により、2)の設計作業を自宅で行うことができるようになりました。
弊社が提供するリモートワークシステムはCADを自宅に持ち出した下図の構成となります。

歯科技工所 DORA+DataClasys 自宅 CAD+DataClasys
+指紋認証デバイス
「歯科技工 リモートワークシステム」構成

自宅で設計作業を行う際は、CADを起動する前に指紋認証デバイスで指紋認証をする必要があります。登録した歯科技工士の指紋でない場合、CADを起動することはできません。自宅PCのCAD関連ファイル(歯科技工所からインターネット経由で送信されたスキャンデータ、設計中の中間データ、設計データなど)は、「DataClasys」にて自動的に暗号化されます。仮にファイルが外部に流出しても、暗号化されているため、患者名や治療情報などが漏れることはありません。自宅にて設計した暗号化された設計データは、自宅作業者が所属する歯科技工所に返信されたタイミングで自動的に復号されます。歯科技工所内ではこれまで通り何も特別なことをすることなく「WAXY」他の製造用機器にて設計データを利用することができます。仮に自宅作業者が他社から設計作業の仕事を受けた場合でも、設計データは暗号化されるため、他社が設計データを受け取っても開くことはできません。

最後に

歯科技工業界は人材不足、長時間労働といった課題を抱えています。弊社が提供する「歯科技工リモートワークシステム」が、歯科技工士の働き方を変える一助になれば幸いです。今後も歯科技工士の役に立てるソフト、システムの開発に取り組んでまいります。

歯科用CAD ⁄ CAMシステム の詳細はこちら

DataClasys の詳細はこちら

お問い合わせ先

お電話でのお問い合わせ
デジタルプロセス株式会社 デンタルビジネス室
TEL: 046-225-3929 FAX: 046-205-4736
(デンタルビジネス室 石塚)

TOP