弊社が開発・販売している製造業向けハイ・レスポンスVRソフト「Xphere(クロスフィア)」は、2022年3月に新バージョンV1.5をリリースしました。
V1.5では部品の属性情報に対応、属性を確認しながら組み立てなどの検討が行えます。また、全てのメニューがビームで操作可能となり、より直感的に操作できるようになりました。
本記事では、V1.5の新機能について紹介します。
予め部品に重量や材質などの属性情報を登録しておくことにより、VR空間でその情報を確認することが可能になりました。
重さや質感を直接感じ取ることが出来ないVR空間内においても、重量などの数値を見ることにより、「両手で持たなければならない」や「底を持ち支える必要がある」などの検討が行え、組付け作業や作業姿勢検討の際の参考にできるとのお声をいただき、本機能を実装しました。
ウィンドウを複数表示させることが可能になりました。
また、ビームによる選択に対応し、選びたい項目を直感的、かつ少ない手数で選択することが可能となりました。
ビーム操作により、工具(Tool)や工程リスト(Process tree)など項目数が多い場合でも、より効率的に目的の項目を選ぶことができるようになりました。
実際の工程リストは数百の項目数となり、目的の工程まで1つずつボタン操作で進めることは大変とのお声をいただき、操作性の改善を行いました。
また、ウィンドウの拡大・縮小や、移動が可能となり、必要なウィンドウを好みのサイズで自由な場所に配置出来るようになりました。
今まではウィンドウの表示操作を行っているコントローラは、ウィンドウ操作以外を行うことができませんでしたが、V1.5ではダイアログ操作以外の全ての操作が行えるようになりました。
これにより、片手でしか行えなかった検討作業が、両手で行えるようになり、実際の作業に近い感覚で、部品の組付け性や工具のアプローチ性の検討が可能となりました。
部品にコントローラを当て、トリガーを半押しすると部品がプリセレクト(ガイドボックス)表示され、掴む部品がわかるようになりました。部品が密集している箇所でも、半押しのままコントローラを動かして狙いを定めることで目的の部品を的確に掴めるようになります。部品をプリセレクトしている状態からトリガーを押し込むと従来通り部品を掴み、移動させることができ、押し込まずにトリガーから指を離すとその部品をセレクト(選択)状態にでき、前述の部品属性確認が行えるようになります。
「部品が密集している箇所で狙った部品をうまく掴めない」という体験会でのお客様のご意見から、機能改善を行いました。
一つのPartに複数の材質色が定義されていた場合、今まではCAD色で取り込んでいましたが、V1.5ではiCAD SXで定義した材質色を全て引継ぎ、VR空間でもiCAD SXと同じ色でPart形状を見ていただくことが可能になりました。
Xphereは製造業におけるニューノーマル時代のモノづくりをVRで支援します。
iCADやVPSなど、富士通PLM製品との連携も更に強化し、製造課題を解決するVRシステムをお客様と共に創りあげて参りますので、今後も製造業のためのVirtual Reality「Xphere」にご期待ください。
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