1月29日(木)に「新春デジタルプロセスセミナー in Nagoya」を開催いたしました。当日は晴天にも恵まれ、会場を埋め尽くすほど多くのお客様にお越しいただき、大変活気に満ちたセミナーとなりました。ご多忙の中、ご来場いただきましたお客様、ご協力いただきました皆様に、厚くお礼申し上げます。
今回は、「IT・デジタル技術が創る“ものづくり”の未来」をテーマとし、弊社のお客様より、ものづくりにおけるIT・デジタル技術活用の現状と先進事例をご紹介いただき、事例講演では、自動車部品・航空機業界のお客様から貴重なお話をいただきました。すべての事例において、日の丸技術をベースとしたIT・デジタル技術を活用したものづくりに取り組んでおられます。
株式会社樹研工業 代表取締役 松浦 元男様
基調講演には、100万分の1gの歯車開発で著名な株式会社樹研工業 松浦 元男様にご講演いただきました。経営の基本、新技術の追求、ものづくりの管理技術の定着など、企業が生き延びる戦略についてお話しいただきました。
また、社員一人ひとりがもつ能力を十分に発揮できるというユニークな採用方法をご紹介いただきました。松浦様がいかに職場環境を大切にし、それこそが会社の活性化につながっているということが伺えました。
愛三工業株式会社 工機部 部長 山口 昌弘様
山口様には、3次元加工方法の改善による金型製作工程の削減や製品設計の標準化、金型要件を織り込んだ3次元モデルのカタログ化などによる金型設計の手戻りゼロへの取り組みについてご紹介いただきました。また、従来の金型加工方法を5軸の活用で直彫り加工100%にすることにより、工程短縮、リードタイムの短縮を実現されておられます。最後に、海外拠点における金型設計・製作の今後の展望についてもお話しいただきました。
三菱重工業株式会社 名古屋航空宇宙システム製作所 情報技術管理部
次長 渡辺 光浩様
渡辺様には、VridgeRを採用された経緯を、航空機開発の特徴や航空機業界の現状とあわせてご説明いただきました。具体的な事例では、VridgeRが単に3次元データの形状を見るだけのツールではなく、設計から製造までの一連のプロセスを見るツールとして活用されています。製造現場や品質保証など各部門の作業の中に浸透し、高い評価をいただいていることが印象に残りました。また国産ジェット機、MRJの開発における、形状確認や干渉チェックにもVridgeRをご活用いただております。
株式会社デンソー 工機部 生産技術室システムCAD製図G グループリーダ 清水 貞光様
デンソー様では、数年前より「世界一設備、世界初技術の設備設計開発」を実現するとのビジョンに基づき、設備の3次元CAD化を進めておられます。その3次元CADとして、ICAD/SXを選定いただきました。設備設計の際、扱える部品点数の多さと、設計変更時に自由自在に変更が可能であるというポイントが選定の決め手だったそうです。ICAD/SXを導入したことにより、組立着手前に干渉や組付不可などの問題抽出が可能になったということをわかりやすくご説明いただきました。今後も、ICAD/SXとビューアを活用して3次元CAD推進を図られるとのことでした。
講演会場に隣接する会場では、ソリューションの展示やデモンストレーションを行いました。DIPROオリジナル製品やソリューション、シーメンス社製品など限られた時間内でしたが、多数のお客様に熱心にご覧いただきました。
【 展示内容 】
共通ソリューション | : 「見える化ソリューション」「教育サービス」 |
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設計向けソリューション | : 「NX6 CAD/CAM/CAE」「VridgeR」「Teamcenter」 |
生準向けソリューション | : 「ICAD/SX」「VPS」「CFDesign」「TIMON」「KSWAD」「Tecnomatix」 |
品証向けソリューション | : 「eM-Quality」 |
また、本セミナーにご出席いただきましたお客様から、貴重なご感想・ご意見が寄せられました。ご協力ありがとうございました。以下、一部をご紹介させていただきます。
「今回の講演は全て非常に興味深い内容でした。
また話が聞きたくなりました、ありがとうございました。」
「生産技術、工程検討等のセミナー・事例を見たい。
3次元CADの次に来る技術革新に関する研究などを取り上げてほしい。」
今回は、厳しい状況下にもかかわらず、多数のお客様にご来場いただき、大変盛況なセミナーとなりました。社員一同、心より厚く御礼申し上げます。
(名古屋事業所長 川見 昭)
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