去る1月25日(火)にヒルトン名古屋に於いて「新春デジタルプロセスセミナー in Nagoya 2011」を開催いたしました。当日は晴天にも恵まれ、会場を埋め尽くすほど多くのお客様にお越しいただき、大変活気に満ちたセミナーとなりました。ご多忙の中、ご来場いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。
今回は「日本再生に向けたITモノづくり」をテーマに、基調講演では東京大学 名誉教授の月尾 嘉男 様よりご講演いただきました。また、三井造船株式会社 東條 温司 様、西島株式会社 柴田 雅章 様、スズキ株式会社 井ノ口 晃司 様より、製品開発・製造に関する現状と、IT・デジタル技術を用いた先進事例をご紹介いただくと共に、未来に向けたモノづくりの展望についてご紹介いただきました。
基調講演には、メディア政策を専門とされ、総務省・総務審査官も歴任されました、愛知県ご出身の月尾 嘉男様に「劣化する日本・再生への戦略」と題してご講演をいただきました。 明治維新後、日本が歩んで来た産業の歴史を振り返ると共に、チャールズ・ダーウィンの進化論の舞台となったガラパゴスの状況と日本の現状を重ね合わせ、今の日本に必要なものが何か、様々な分析結果をご提示いただきました。 これまで画一化を進め「これで良い」と思っていたものが普遍ではなくなり、多様性が求められる社会(世界)になっているなど、再生へ向けた沢山のアイデアをいただきました。
東條様には、ディーゼルエンジン業界の状況と技術提携されているMAN Diesel & Turbo社とのCADデータ授受のためにNXを導入した経緯や、エンジンの設計・製造プロセスのご紹介をいただきました。
MAN Diesel & Turbo社から提供された3次元データを基に詳細設計を行い、更には配管/配線、設計審査など、設計部門で活用するだけでなく、製造部門での自動溶接機のプログラム確認シミュレーションや組立部門での組立手順のアニメーション化など、他部門でもご活用されている事例をご紹介いただきました。
Teamcenterは、設計部門でのNXデータ管理だけでなく、海外設計子会社との情報共有にも活用され、今後は更に他部門との情報共有を進められる展望についてもお話しいただきました。
柴田様には、従来より使用していたCADでは製品納期の短縮化やレスポンス、干渉や部品不良の改善が進まないといった問題を抱えられており、操作レスポンスや2次元設計/3次元設計の操作性に優れたICAD/SXを導入された経緯をご紹介いただきました。
今後は、設備全体の動作検証、配線経路の検証、電気系CADとの連携、組立工程での活用など、3次元データ活用の場を広げ、更なる効果創出のための取り組みについてもお話いただきました。
井ノ口様には、スズキ様の四輪デザインにおけるデザインプロセスの流れを3次元CGや動画サンプルを交えてわかりやすくご紹介いただきました。
また、昨年導入された5軸加工機について、型開発プロセスや関連システムの導入来歴からご説明いただき、更には各種モデル加工機の守備範囲と課題について経験に基づいた貴重なお話をしていただきました。
講演会場に隣接する会場では、ソリューションの展示やデモンストレーションを行いました。DIPROオリジナル製品やソリューション、シーメンスPLMソフトウェア社製品など限られた時間内でしたが、多数のお客様に熱心にご覧いただきました。
また、本セミナーにご出席いただきましたお客様から、貴重なご感想・ご意見をいただきました。ご協力ありがとうございました。以下、一部をご紹介させていただきます。
いただいた貴重なご意見を糧とし、お客様のご期待ご要望にお応えできるよう社員一同努めてまいります。厳しい状況下にもかかわらず、多数のお客様にご来場いただき、大変盛況なセミナーとなりました。心より厚く御礼申し上げます。
(名古屋事業所 所長 川見 昭)
設計向けソリューション
NX CAD/CAM/CAE、RTT、DIPRO VridgeR、Aras Innovator、
TC/MultiCAD、DDM-L
生準向けソリューション
ICAD/SX、TIMON、KSAWD+FEM5、CFdesign、VPS、Tecnomatix、Plant Analysis、Co-モデリングベース開発
品証向けソリューション
NX CMM、XZθ
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