MENU

DIPROニュース

2018

5月号

2018.05.10

Simcenter12のご紹介

弊社より今夏にリリースを予定していますSimcenter12についてご紹介いたします。今回は、新たに追加される、以下の新機能についてご説明いたします。

  1. NX Nastranマルチソリューション位相最適化(SOL200)
  2. NX Nastran非線形マルチステップソリューション(SOL402)

1.NX Nastranマルチソリューション位相最適化(SOL200)

Simceter3D環境の中核となるNX Nastranには、従来から構造最適化機能(SOL200)が実装されていました。またSimcenter11では、新たに位相最適化機能が追加されています(注1)。Simcenter12からは、このSOL200に位相最適化機能を統合することになりました。

位相最適化は、開発の上流工程で活用することにより、下図のような「アイデアの早期反映」、「機能・性能の向上」、「手戻りの削減」など開発品質に多くの利点があります。

今回追加された機能は、検討している製品に関して、従来は個別に評価する必要があった複数の性能項目を同時に考慮しながら設計の最適化が可能になります。例えば、以下のような「基本形状」について、強度評価(線形静解析)のみの場合と、強度評価に加えて、共振評価(正規モード解析)を加えた場合の例になります。これまでは、強度特性と共振特性を個々に評価して、評価結果の影響を検討者が製品形状に反映する必要がありました。

しかし、Simcenter12では、検討の手間を省き、必要な評価を効率的に実施することが可能となります。

注1)DIPROニュース2017年4月号参照

2.NX Nastran非線形マルチステップソリューション(SOL402)

非線形マルチステップソリューションは、NX10 CAEから実装された機能です(注2)。Simcenter12では、この機能がSOL401とSOL402の2つのソリューションに分かれることになりました。

それぞれの機能の違いは、以下のようになります。

構造解析と熱解析の連成のような異なる解析を連成評価する場合、双方の解析結果を境界条件として利用するマルチフィジックス機能が必要になります。これには、既にリリース済みで今回機能が分離したSOL401を使用することになります。SOL402は、従来はSOL601で解析していたような、複雑で非線形性の強い材料評価や、摩擦や大変形/大ひずみを伴いならが移動するような、非線形動的評価の場合に強みを発揮します。例えば、下図のような検討対象で活用いただけます。

注2)DIPROニュース2016年2月号参照

Simcenter12では、他にも「モーダルベースの振動音響解析」「Simcenter Motion結果評価機能の強化」など、ここでは紹介しきれない、数多くの機能が追加されています。ぜひ、今夏のSimcenterのリリースにご期待ください。

なお、Simcenterに関する不明点やご質問などがございましたら、弊社まで気軽にお問い合わせください。

(デジタルコンテンツサービス部 次長SE 辻村)

TOP