DIPRO VridgeRが発売されてから、おかげさまで14年目を迎えます。
DIPRO VridgeR(以下 VridgeR)は、革新的な3D表現の開発と独自の機能開発を実現することで他にはない大規模DMU(デジタルモックアップ)ツールとして、多種多様な業界のお客様に先進的な業務スタイルをご提供し続けてまいりました。
現バージョンのV4では、新コンセプトに「データ衝ビューワ」を掲げ、ものづくり情報を読み解くツール第1弾としてプレスユーザー様向けに3D図面の適用を進める機能を実装いたしました。
そして、この度本年6月に「データ衝ビューワ」シリーズ第2弾となるV4.1をリリースいたします。
リリースに先駆け、以下の新機能についての概要と特長をご紹介させていただきます。
1) JT・IGES出力機能
2) 「データ衝ビューワ」樹脂ユーザー様向けに機能強化
3) Windows 64bit版対応、Windows8、Windows8.1対応
VridgeRなら社内外の3D図面の適用を促進します。
3Dデータを活用する上でお客様が一番悩まれていることは、部署または会社間でのデータの受け渡しです。「社内のCADがない部署にも3Dデータを配信したい」「発注先様からデータをIGESもしくは他の中間ファイルで受け取りたいと依頼が来る」といった声をよく耳にします。
今回V4.1では、そのようなお客様の声にお応えし、自動車業界や航空宇宙業界など様々な業界でグローバルに活用されているJTファイルと、自動車業界にて特に使用率の高いIGESファイルの出力機能を追加いたしました。これにより、元のCADデータが持つ設計情報を正確に社内や取引先様へ伝達することができます。
JTデータ出力機能
CADデータの形状はもとよりアセンブリの階層情報、View情報、CAD属性情報や3次元注記に加え、VridgeR上で作成した穴情報などもJTデータに出力することができます。(B-Repフォーマットの指定も可能)
IGESデータ出力機能
CADデータの形状はもとよりアセンブリの階層情報、VridgeR上で作成した穴情報や断面線などをIGESデータに出力することができます。
V4.1入出力フォーマットは以下の通りになります。
名称 | 入力 | 出力 | 名称 | 入力 | 出力 |
---|---|---|---|---|---|
NX | ○ | JT | ○ | ○ | |
CATIA | ○ | IGES | ○ | ○ | |
I-DEAS | ○ | VRML | ○ | ○ | |
SolidWorks | ○ | STL | ○ | ○ | |
Parasolid | ○ | HPGL | ○ | ○ | |
U3D | ○ | CGM | ○ | ||
STEP | ○ | FBX | ○ | ||
OBJ | ○ |
抜き勾配チェック機能改善
従来の抜き勾配チェック機能は、指定方向に金型を抜こうとしたとき、抜けるかどうかをチェックし、抜けない箇所を赤色、抜き方向が逆向きの箇所を灰色で表示するだけでした。
V4.1では、ユーザーが定義可能な勾配角度のカラーマップを表示できるようにいたしました。勾配箇所とその位置の抜き勾配を確認できるため、最適な抜き方向の検討を行うことができます。
肉厚チェック機能改善
多数の樹脂メーカ様のご要望をもとに、従来の肉厚チェック機能の計算モードに駄肉チェックを追加いたしました。駄肉チェックにより、指定した肉厚許容値以上の箇所を検出することができ、駄肉によるヒケの発生を事前に防止することができます。また、各肉厚値の色をユーザーが定義してカラーマップで表示できます。
ネイティブWindows OS 64bit版に対応いたしました。パフォーマンス向上により、更なる大容量データを扱うことができます。また、Windows 8、Windows8.1にも対応いたしました。
V4.1稼働環境は以下の通りになります。
今回ご紹介した機能の他にもお客様のご要望をもとに機能改善いたしました。
今後の開発計画として、以下の項目を予定しております。
ご購入を検討中のお客様には、1ヶ月間無償でご利用いただけるトライアル版をご用意しておりますので、ぜひお試しください。
今後とも、ビューワのさらなる進化形「データ衝ビューワ」DIPRO VridgeRをよろしくお願いいたします。
(技術ソリューション部 岩永 祐子)
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