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DIPROニュース

2026

6月号

2026.06.05NEW

NCの事前検証と最適化で加工業務の効率化を実現する
― Vericut 新バージョンV9.6ご紹介 ―

CGTech社が開発する加工用シミュレーションソフト、Vericutの新バージョンリリース

VericutはCGTech社が開発する切削シミュレーションソフトです。工作機械で実行されるNCプログラムをPC上で再現し、干渉や削り過ぎ・削り残しなどを事前に検証することで、加工トラブルの防止や品質確保を支援するソフトウェアです。

新バージョンのVericut V9.6では、ユーザーインターフェースの改善をはじめ、操作性向上による作業効率化が図られ、多くの機能改善により、従来よりも使いやすさが向上しています。今回はその改善点の中から、以下の3点をご紹介します。

1)ユーザーインターフェースの改善

2)Vericutレビューアーの機能強化

3)AIによる操作ガイド

1)ユーザーインターフェースの改善

Vericut起動時に表示されるトップメニューが改善され、新しいユーザーインターフェースになりました。使用頻度の高い「プロジェクト」メニューが中央に大きなアイコンで配置されるようになり、既存プロジェクトのプレビュー画像も大きなサイズで表示されるため、内容を確認しやすくなっています。この新しいトップメニューにより、プロジェクトの作成や再利用が直感的に行えるようになり、日常的な作業の立ち上げ時間短縮が期待できます。

また、「最適化の管理」ウィンドウも構成が見直され、シンプルでわかりやすいインターフェースになりました。Vericutの最適化機能は、NCプログラムを解析し、切削時に工具へかかる負荷を確認しながら、送り速度などの加工条件を見直すための機能です。加工条件の妥当性を事前に確認できるため、加工条件の検討や見直しを行う際の判断材料として活用できます。「最適化の管理」ウィンドウは、こうした最適化に関する設定や状態をまとめて確認・調整するための画面です。従来は最適化モードをプルダウンで選択していましたが、V9.6ではダイアログ上部のトップレベルアイコンに置き換えられ、操作性および視認性が向上しています。さらにダイアログ内の表示項目も整理され、「デフォルトの工具データを用意」や「グラフ」などのウィンドウに固定されていたグループオプションは、タブ内で展開可能なメニューオプションとして表示されるようになりました。これにより、設定内容を確認しながら作業を進めやすくなり、最適化作業を迷わず行える構成となっています。

図1:更新されたトップメニューダイアログ

2)Vericutレビューアーの機能強化

Vericutレビューアーは、Vericutで実行したNCシミュレーションの結果を確認・分析できる無料ツールです。ライセンスフィーチャーを使用しないため、ライセンスの所持数を気にすることなく利用できるので、プログラマー、機械 オペレーター、技術者間の情報共有を促進します。

Vericutレビューアーでは、これまでもシミュレーション結果の切削モデル情報やVericutログの内容を確認可能でしたが、Vericut9.6では新たにオートディフの結果も確認できるようになりました。

これにより、プログラム変更前後の加工結果の違いを、Vericut本体を使用せずに視覚的に確認できるため、設計・製造間でのレビュー作業や確認作業の効率向上が期待できます。

図2:Vericutレビューアーでのオートディフ結果表示

3)AIによる操作ガイド

Vericut Assistantは、Vericutの豊富な機能の実践的な活用方法と使用方法を支援する、強力なソフトウェア内アシスタントです。各種ツールや設定の使用法について、加工後形状の比較方法や座標系の作成方法など、具体的な操作内容をチャット形式で質問すると、ステップ・バイ・ステップで回答を提示します。

Vericut Assistantはソフトウェア内のVericutテクニカルサポートとして機能し、ユーザーがVericutの機能を最大限引き出せるよう支援します。操作方法を調べるためにマニュアルやヘルプを検索する手間が減り、初心者から熟練者まで、必要な情報にすばやくアクセスできる点が特長です。

また、オンラインで利用可能なVericut Intelligenceは、Vericut全製品について深い知見を提供するAI搭載型の情報ポータルです。インターネット環境があればいつでも・どこからでも・誰でも利用できます。

Vericut Forceとは何か
図3:Vericut Intelligenceの使用例

Vericut V9.6ではご紹介した他にも工具性能データの拡張や旋削シミュレーションの機能向上など、多数の新規機能および機能改善が行われています。Vericutの新規導入やバージョンアップ、ならびに具体的な活用方法についてご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

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(プロダクションエンジニアリングサービス部 藤井)
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