Space Vertexの起源は、製造業で長年鍛え上げられたエンジニアリングツールです。そのため、業務フロー / ユースケースに合わせた各種機能を装備し、細かい使い勝手まで考慮したインターフェースや機能間の連携も配慮しています。現在も自動車会社をはじめ、さまざまな製造業のお客様と共に進化し続けています。
Space Vertexは、CAD・Viewerでは困難な設計技術検討や生産技術検討を効率よく行うことを狙いとしています。
Space Vertexの最新バージョンV3.8では、V3.7をご使用のさまざまなユーザ様にご意見ご要望をお伺いし、多数の改善を行ってまいりました。今回は特に類似形状検索機能の改善、VPSインポート機能について、お客様のユースケース、課題を含めてご紹介します。
Space Vertexのユーザ様から「過去の3D部品から類似部品を探しきれないために流用設計できず、結局新規で似た部品を再度作成してしまう」というご相談や「見積もり検討はスピードと精度が求められるが、材料費以外の加工費などの算出がベテランのノウハウに依存してしまい可視化できていないという課題がある。工程設計書をデジタル化し、過去の類似した部品を製造する際の作業効率化、精緻化を図りたい」とのご要望をいただいていました。背景には「経験豊富なベテランに業務が集中してしまう、いわゆる属人化」、「検討精度が人によりばらつく」、「過去事例を参照しきれないことによる課題の発生」などの課題がありました。
このような課題を解決するためには、社内にある過去のノウハウを活用することが重要です。Space Vertexでは「3D形状が似ている製品は工程や不具合発生個所などの課題も似ているという観点から、3D類似形状検索機能により流用設計のための過去の3D部品から類似部品を探す」「見積検討のために、過去の類似形状の情報を参照し、その部品と紐づいた各種情報のドキュメントを抽出する」といった、3Dとノウハウを結び付けて有効活用する機能を開発し、改善を重ねています。
今回、類似形状検索機能に関し、検索対象の追加、形状データベース編集などユーザ様の要望を取り入れた改善を行いました。
アッセンブリ状態で類似形状検索ができるようになりました。組み立てられた部品または製品を類似形状で検索できるようになり、構想検討に役立てることができます。
CADに予め入力されている属性情報を自動で取り込むことができるようになりました。CADに入力された情報を利用することで、類似形状検索時の絞り込み検索に活用できるようになります。
類似形状検索の形状データベース“形状Index”を簡単に編集できようになりました。形状の画像データを確認しながら、属性情報の追加・修正が簡単に行えるようになります。
弊社製品のVPSデータをSpace Vertexへインポート可能になりました。既にVPSをお持ちのお客様においては、手元のVPSデータをそのまま活用し形状検索ができるほか、VPSの属性情報を利用して絞込検索ができます。Space Vertexに取り込む事で、弊社3D WebプラットフォームのMEBIUSχで、Webを通じて簡単にVPSデータを製造現場に配布できるようになります。
各改善内容の詳細は製品ホームページをご覧ください。Space Vertexはこれからも3Dデータでの設計業務を支援していきます。今後もエンジニアリング支援ツール「Space Vertex」にご期待ください。
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