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DIPROニュース

2021

12月号

2021.12.10

NX1980シリーズリリースのご紹介

NXは半年毎のリリースプロセスで数多くの新機能や改善機能を提供しています。

本号では、2021年9月にリリースした最新のNX1980シリーズのトピックスとして、設計業務の効率化を図る「シンクロナスモデリングの機能強化」、塗装情報のトレーサビリティに貢献する「NXコーティング」、操作性の向上を図る「AIを用いた機能強化」の3点についてご紹介いたします。

シンクロナスモデリングの機能強化

最初にご紹介するのは、シンクロナスモデリングの機能強化です。多数のパーツを組み上げたアセンブリ部品では、形状変更の際に近接部品との干渉やクリアランス距離を考慮したモデル編集が必要になります。本シリーズではフェースの移動を他パーツに連動させる機能が追加されました。

NXはアセンブリ部品をコンポーネントという単位で組み合わせてアセンブリ化します。それぞれのコンポーネント内で3D形状のパラメータを管理しており、各部品の3D位置情報は拘束条件という形で別に指定していきます。そのため、アセンブリ設計において位置情報を適切に定義する際は、複雑な位置決め拘束を都度指定する作業が必要になる場合があります。

一方で汎用的な部品以外では拘束条件の定義を行わずに、空間上の座標値で位置合せを行うことも多くみられます。各コンポーネントの位置決め拘束が未定義の状態から設計変更を行う場合は、嵌めあいやクリアランス状態を考慮した位置合せが必要になります。この作業の効率化に貢献する、フェースの移動や長さ寸法による形状変更に関連するコンポーネントを追従させる機能が追加されました。この機能により位置合せ漏れの防止に繋がります。

移動するフェース 移動するコンポーネント

NXコーティング機能

本シリーズでは、CADモデルでのコーティング(塗装)情報の定義と管理を直感的に行うオプション製品が追加されました。製品設計におけるコーティングの仕様決定を可能にする新しいアプリケーションです。

NXコーティングでは3Dモデル上の任意の領域に色や材料を指定してコーティングを行います。コーティング各層に材料、厚み、被覆率を設定することによりナビゲータ上でそれぞれの層の体積や質量の確認ができます。また、各塗装の使用量(m2)などの材料情報はNX内のBOM情報として利用できます。

NXの様々な領域で統合的に利用できるアプリケーションとして従来のマスプロパティ情報とは別に管理することで、設計部門内の情報だけでなくBOMのコーティング情報の購買部門への伝達、質量特性に対する熱解析や構造解析といった多岐の製品ライフサイクルでご活用いただけます。

AIを用いた機能強化

最後に本シリーズで機能強化された、AIを用いた形状認識機能により設計者の作業を効率化する機能を2つ紹介します。

1つ目は予測されるオブジェクトの選択です。コマンド開始後に最初のエッジまたはフェースをクリックすると類似のエッジまたはフェースすべてが自動的にハイライトされます。その後に一括選択または個別選択の切換えが可能となり、多数の穴選択による同時フィレットを行う際などに有効です。

エッジを選択 予測されたオブジェクトがハイライトされる

2つ目は選択プログラムです。

コマンド開始後に条件設定することで要素の一括選択が可能となり、選択漏れを防止することができるようになりました。一度に多くの形状を選択する場合に抜け漏れ等目視確認していた作業が不要になります。

データム平面を選択 エッジが一括選択される

今回ご紹介したNX1980シリーズは9月末より出荷開始しています。詳細な製品の最新情報やよくあるお問い合わせ(FAQ)を弊社サポートWEBページにて随時ご案内していますので、是非ご参照ください。ご不明点などがございましたら、弊社までお問い合わせください。

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(システムサポート本部 藤原)

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