去る1月31日(金)に名古屋マリオットアソシアホテルにおいて「新春デジタルプロセスセミナー in Nagoya 2020」を開催いたしました。当日は天候にも恵まれ、350名近くのお客様にお越しいただき、活気に満ちたセミナーとなりました。ご多用の中、ご来場いただきましたお客様に厚く御礼申し上げます。
今年で16回目を迎える本セミナーのテーマは「令和時代のデジタルものづくり ~新たな『データ衝』で迎えるDX時代~」とし、基調講演では武術家・忍術研究家でいらっしゃいます川上 仁一様、お客様講演ではオムロン株式会社 岡田 浩様、インテル株式会社 野辺 継男様、特別講演では富士通テレコムネットワークス株式会社 寺内 秀明様よりご講演いただきました。
基調講演では、武術家・忍術研究家でいらっしゃいます川上 仁一様より、『現代に活きる口伝と技 ~日本の心と忍者の精神~』と題してご講演いただきました。
いま世界から高い注目を集めている忍者ですが、その実像はいまだ謎が多く、私たち日本人にとって正確には知られていない部分があると思います。川上様のご講演では、その忍術・忍者の起源、極意、そして忍術を日々の生活や仕事に活かすヒントを教えていただきました。忍術の極意は「忍耐」「和の心」、その和を尊ぶ日本の心や生きる知恵が中世の時代より日本人に蓄積され、現代を生きる私たちに受け継がれたとお話されました。
また、忍術には、現代でも十分に実践可能な部分が多く、現代における活用事例としては、情報を収集・分析・市場開拓・人材育成などの事業手法としての忍術の活用、対人関係の構築、また特に最近では、国際親善や観光産業においても忍者が活用されていると紹介されました。聴講されたお客様からは「忍者の精神を普段の業務の中でも行えるようになれると良いなと思った。心構えの参考になった」「忍者の心を持ち合わせることは今でも十分に通用かつ必要だと思う」とのお言葉を頂きました。
オムロン株式会社様はセンサ、コントロール機器をはじめとする製品の開発・製造・販売を事業とされています。
ご講演では、「メカ・生産系CAE」、「伝熱・熱流体系CAE」、「電磁場・電磁波ノイズ系CAE」等、個々の技術を高めながら、製品の機能と損失のトレードオフ、生産への影響を考慮したフロントローディング開発に向けたCAE活用法・人財育成に関するオムロン様の実例をご紹介いただきました。併せて同社が将来に向け推進されている、ビッグデータ・AIとCAEを用いたフロントローディング開発の今後の展開についてもご紹介いただきました。
お客様からは「CAE基礎教育を基に人材育成を進め、更にAIとの融合とレベルUPを図っておられる、すばらしい」「CAE教育、社員の育成スキーム、ワークショップ活動など参考になった」「解析の事例も他業種の内容だったので興味深かった」「多くのシミュレーション実績を知ることができた。実験とシミュレーションとの差をどうとらえるべきかが難しいことがわかった」など、お言葉を頂きました。
自動車業界は「100年に一度」と言われる変革期を迎えておりますが、今回、野辺様にはIT企業の最前線からみた自動車産業の現状と将来動向について、ご講演いただきました。
ご講演では、CASE / MaaS時代になると、これまで自動車会社が培ってきた技術や事業戦略が根本的に変化し、軌道修正する必要がある、また今後、完全自動運転の時代を迎えると、ICTとクルマ産業が融合することでモビリティサービス化が進むことにより販売・製造方式が変わり、自動車の産業構造も変わるなどのお話をされ、我々自身も新しい時代への対応の仕方について考えさせられました。
お客様からは「今後自動車業界がどのように変わっていくか理解できた。IT産業に自動車産業が取り込まれる未来が見えた」「自分達が考えている以上の進化、そのスピードが進んでいることを感じた」「社内開発でもビックデータを扱うことが増えている。ビックデータ利用の重要性に気づかされた」とのお言葉を頂きました。
富士通テレコムネットワークス株式会社様はネットワーク機器・装置・システム製造を主な事業とされています。
ご講演では、最近注目されているローカル5Gをものづくりに活用するとものづくりの現場はどのように変わっていくのかをご説明いただき、またそれを実現するために現在同社が推進されていますスマートものづくりの実態についてお話しいただきました。超多様化する顧客ニーズにこたえるため、人・設備・AIを融合したスマートなものづくりに変えていく活動について動画を交えながら分かりやすく解説いただきました。なかでも、人の知恵がイノベーションの起点であり、今よりもっと良くしたいという想いをもつ「人」の思考や熟練者の技能をデジタル化し、人に優しいものづくり、人を育てるものづくりに結び付けている事例が印象的でした。
お客様からは「スマート工場化で大事なことを伝えていただき大変勉強になった。 会社の経営層にも聞いてもらいたい」「CPSの活用、5Gの活用についてヒントを頂いた。 ワクワクするモノづくりについて、さらに教えていただきたい」「熟練者のカン、コツをARで目線・視点を見せて理解させるというところが、参考になる話だった」とのお言葉を頂きました。
今回で9回目となる午前のショートセミナーでは、お客様に、より有益な情報を提供できるよう、弊社エンジニアによる「自動車部品開発プロセスを標準装備したPDMソリューション「TCAP」」、「産業機械設計における“原価低減”と“納期短縮”へのアプローチ ~Arasマシナリープラットフォーム~」、について紹介いたしました。こちらも受付開始と同時に多くのお客様にご来場いただき、当初予定していた座席数が大幅に不足するほどの盛況ぶりで、お客様の熱意を感じ取ることができました。
講演後の懇親会にも多数のお客様にご出席いただき、ご講演者の方々だけでなく普段交流のないお客様同士でのご歓談もお楽しみいただき、大変盛況な会となりました。 弊社社員による手作りの余興も毎年ご好評をいただいており、お客様からは当社のエネルギーを感じた、などのコメントを頂きました。次回も更にお楽しみいただける内容を社員一同企画してまいりますので、是非ともご出席いただければと存じます。
最後に、本セミナーにご来場いただき、またアンケートでは貴重なご感想・ご意見をいただきましたこと、社員一同、心より御礼申し上げます。今後もお客様のご期待・ご要望にお応えできるよう、社員一同、努めてまいります。
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