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DIPROニュース

2003

1月号

2003.01.10

Big Rocks In Life

あけましておめでとうございます。

今年こそよい年をと願いつつ毎年交わす新年のあいさつも、これほど長く厳しい状況が続くと多少むなしさを感じざるをえなくなりました。これは21世紀に入った今、物質的な豊かさを追求する20世紀型の、嘗ての幸せのあり方に早く訣別しなさいと警鐘を鳴らされているのかもしれません。

昨年もあっという間に過ぎ去りまた新しい年を迎えました。こころにゆとりがないせいか、この原稿の締め切りになっても書く内容が頭に浮かばず、ついに締め切りを過ぎてしまいました。やむを得ず今年は、以前私の米国の友人から送ってもらい大変印象に残っている『Big Rock In Life』という挿話を紹介させていただき(和訳が稚拙で申し訳ありませんが)、ご挨拶に代えさせていただきたいと思います。

ある日のビジネススクールで、タイムマネジメントの専門家(先生)が授業の途中、特に成績の優れたグループに向かって次のようなクイズを仕掛けました。

先生は丁度1ガロンほど入る石瓶をテーブルの上にとりだし10数個の握りこぶしほどの石をひとつづつ注意深く入れていきました。やがて一杯になったとき先生は尋ねました。「この瓶は一杯ですか?」 クラスの全員が答えました。「はい」。

そこで先生は「本当でしょうか?」といいながら、次にテーブルの下から砂利の入ったバケツを取り出し、瓶をゆすりながらその砂利を石と石の間にいっぱいになるまで詰め込みました。そしてグループに再び尋ねました。「瓶はもういっぱいですか?」。一人の学生が答えました。「いいえ、おそらくまだ一杯ではないと思います」。「そうですね!」と先生はいいながら今度は砂の入ったバケツを取り出しました。そして石と砂利のすき間に砂をどんどん詰め込んでいきました。「これで瓶はもう一杯になりましたか?」。

「いいえ!」とクラスの全員が叫びました。先生は再び、「そう、その通りです」といいながら今度は水差しを掴み、瓶に一杯になるまで水を注ぎ込みました。注ぎ終わってから先生はクラスの全員を見渡しながら尋ねました。

「みなさんこれは何を言おうとしていると思いますか?」

一人のとても真面目な学生が手を挙げました。「たとえどんなにスケジュールがいっぱいでも一生懸命工夫すれば必ず時間を作り出せるということではないでしょうか!」

「いいえ、そうではありません。ここで言いたかったのは、最初に大きな石を入れなければ、あとからでは決してそれを入れることはできないということなのです。

あなたの人生にとって大きな石とは一体何でしょうか。あなたの子供達ですか? あなたの愛する人ですか? それともボランテイア活動をすることですか? 人に何か教えたり助言したりすることでしょうか? 自分の好きなことをすることですか? あるいはあなた自身のため、健康のため、それとも何か価値あることをするための時間でしょうか?

皆さん、あなたにとっての大きな石から順に入れなければ、あとからでは決して入れられないことを忘れないでください。もしあなたが小さなこと(砂利や砂)ばかりに汗を流せば、あなたの人生は小さなことで埋まってしまいます。そうすればあなたにとって重要なこと(大きな石)に使う時間、言い換えれば本当にクオリィティの高い人生を送ることができなくなってしまいます。

今晩、あるいは明朝にこの小さな話を思い起こしあなた自身に尋ねてみてください。

“ What are the 'big rocks' in my life ? ”

作者がだれかは分かりませんが、心に残る挿話を送ってくれた友人と作者に感謝しつつ記させてもらいました。今まで家族に対してどうであったか、何かの縁で知り合えた方々とのお付き合いのなかでどうであったか、自分の過去を振りかえったときなかなか変らない、変えられない自分を感じて気が沈みます。とはいえ豊かさの意味が変ろうとしている今日、実行できるかはともかく改めて考えてみなければと思いました。

ことしは皆様にとって真に豊かな年になられることをお祈りして新年のご挨拶といたします。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(代表取締役社長 間瀬 俊明)

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