富士通株式会社とデジタルプロセス株式会社は、製造業のお客様に向け、バーチャルなモノづくりを支援する3次元仮想検証シミュレーター VPS：Virtual Product Simulator」の新製品「V15L12」を、昨年末に発表しました。

VPSは、複写機やサーバなど数万点を超える部品で構成される高密度な電気・機械製品の開発において、3次元モデルを用いたコンピュータ・シミュレーションにより、組立工程の検証ができます。試作機を用いることなく、設計や生産準備の段階で検証できるため、その後の工程で生じる手戻りや修正も軽減でき、開発期間短縮とコスト削減、品質向上につなげることができます。

この度、リリースした新バージョンVPS V15L12は、組立プロセスのアニメーション（以下、組立アニメーション）を作成する時間を、従来比（*）10分の1以下に短縮しました。これにより、製造現場の作業員に対し、組立アニメーションを活用して組立プロセスを指示する作業などがスピーディーに行えます。また、生産準備段階の技術者のみならず、設計者や製造作業者が自ら容易に組立アニメーションを作成できるため、設計や製造の現場で活用し、組立プロセスの検討や確認ができます。

（*） 従来比：VPS「V15L11」以前の製品でのアニメーション作成時間との比較。

VPS V15L12の特長

組立アニメーションの作成時間を従来比10分の1以下に短縮

これまでVPSでのアニメーション作成は、3次元モデルを確認しながら製造フロー上で組立て手順や構成の編集を行い、組付け方向を確認したうえで、部品の動きや視点の定義などを手作業で行ってきました。新製品では製品形状に依存せずに組付け方向を判別し、組立て動作の定義と視点の情報を一括で生成する機能（1,000部品程度の製品であれば2分程度で完了）を追加しました。（特許出願中）

また、一括で生成された組立アニメーションを編集する機能も強化し、マニピュレータを使ったマウス操作で直感的に部品組立ての移動方向・距離を編集できます。

これにより、アニメーションの作成時間を従来比10分の1以下に短縮できます。従来、アニメーション作成に十分な作業時間が取れなかったお客様も全部品にわたる組立アニメーションを短時間で作成でき、製造現場の作業員に対し、組立アニメーションを活用して、組立プロセスを指示する作業などがスピーディーに行えます。また、生産準備段階の技術者のみならず、設計者や製造作業者が自ら容易に組立アニメーションを作成できるため、設計や製造の現場で活用し、組立プロセスの検討や確認ができます。

組立手順書などへの出力画像の表現力を強化

組立アニメーションへの挿入や外部に出力できるスナップショット(静止画)の編集機能を強化しました。スナップショットでは、組立部品をエッジ付シェーディングに、それ以外の部品を陰線消去(白黒ぬりつぶし無し)にするなどの強調表示を実現し、画像出力後の編集作業を大幅に削減することができます。

また、接着剤やグリスの塗布領域等の指示を行う場合、面を認識しハッチングが行えるようになりました。

製造フロー作成を効率化する工程ライブラリ機能を搭載

VPSでは、製造フローに入力された部品や作業の種類・方法によって組立工数を算出・集計することができます。新製品では定型作業などをライブラリに登録し、製造フローに単一あるいは複数の工程をドラッグ＆ドロップ操作で簡単に追加できます。ライブラリに登録された工程には、作業名称、工数、関連する治工具情報、注意事項など各属性を設定できるので、入力作業の負荷を軽減し、製造フロー作成の効率化を図れます。

上記のほかにも、干渉チェック性能改善（処理速度向上、省メモリ化）、組立構成並び替えの操作性向上、分岐ハーネスの編集機能の操作性向上など、多岐に渡り多くの操作性向上を実現しています。

VPS組立アニメーション利用促進キャンペーン

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ご購入時には、上記の他にサポート契約をむすんでいただく必要があります。詳細は、下記の問合せ窓口まで、おたずねください。

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