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生産DXとDIPROのコンサルティングサービス

2026.10.08 NEW

DIPROニュース

はじめに

今日、製造業の各社において、生産領域のDX(デジタルトランスフォーメーション)に対する取り組みは急務となっています。DXを支援するITソリューションは多く存在しますが、「どこから手を付けるべきか」「ソリューションをどう自社の業務プロセスに適合させるべきか」といった現場特有の悩みは尽きません。加えて、昨今はAI活用への期待も高まっており、生産DXとの関係性をどのように整理すべきか悩む企業も少なくありません。

本稿では、生産DXを取り巻く状況を俯瞰し、現場の知恵をいかにデジタル変革に結びつけるか、その現実的なアプローチと、DIPROが提供するコンサルティングサービスの役割についてご紹介します。

生産DXを取り巻く状況

PLMベンダーと生産領域の現在地

現在、設計・開発領域では3DデータとEBOM(Engineering BOM)を核としたデータ連携、そしてコンカレントエンジニアリングが一般化しています。また生産領域においても、EBOMからMBOM(Manufacturing BOM)を作成し、工程計画のベースとする運用が広く普及してきました。PLMシステムは、これら製品ライフサイクル全般を統括するプラットフォームとして確固たる地位を築いています。

EBOM設計部品表→設計構成を製造可能な構成へ変換→MBOM製造部品表 製造性・品質・変更情報をフィードバック→各部品を工程・作業へ割り当て→BOP製造工程法
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昨今では、多くのベンダーが提供するPLMシステムにおいて、BOP(Bill Of Process)を取り扱うための機能も充実してきました。しかし、ツールが進化しても、実際の現場への適用には相応のプロセス変革が必要であり、一筋縄ではいきません。次の章では、こうした理想のシステム導入と、現場の実態との間に存在する「壁」について紐解いていきます。

生産DXの現状と直面する壁

生産DXのトレンド:広がる選択肢とアプローチ

「生産DX」の取り組みの姿は多岐にわたります。現場のペーパーレス化といった身近な改善から、設計・生技・製造をデータで繋ぎ、フロントローディングを加速させる包括的な改革まで、その範囲は広がっています。

DXの進め方についても多様な潮流が見られます。現場主導の迅速な改善にはローコード/ノーコードツールが有効であり、より大規模で複雑なデータ連携においては、NVIDIA社のOmniverseに代表されるような、仮想空間で物理的な挙動を検証する先進技術が、大きな注目を集めています。また、システムと業務のあり方を見直す際には、あらかじめ標準的なプロセスを導入する「Fit to Standard」のアプローチを採用することで、導入コストや運用の複雑さを抑えようとする試みも増えています。

さらに、日本独自の製造業革新コンセプトとして、Industrial Value Chain Initiative(IVI)が提唱する「リーンPLM」の考え方も重要です。これは、設計と製造現場を双方向で繋ぎ、現場の「カイゼン」を設計へ迅速に還元することで、日本のモノづくりの強みをデジタルで最大化しようとする動きです。IVIには弊社を含む国内外のベンダーも参画しており、今後の生産領域のPLMを考えるうえで、検討すべき重要な指針の一つと言えます。

業務プロセスに見る生産DXの取り組み領域 生産プロセス全体をデータでつなぎ、フロントローディングと継続的な改善を実現する
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生産DXの現状と「壁」の正体

生産DXのトレンドが変化する一方で、生産準備・製造の現場では、いまだ2D図面を参照し、ExcelでMBOMやBOP相当を作成・管理し、紙で運用するケースも珍しくありません。これは決して現場が非効率を甘受しているわけではなく、生き物のように変化し続ける生産環境に柔軟に対応してきた、生産現場ならではの知恵です。

日本の製造業は、設計・生技・製造が密接に連携しながら課題を解決する「擦り合わせ」を強みとして発展してきました。一方で、生産DXが求めるデータ連携やシステム化は、業務の標準化やルール化を前提とします。つまり生産DXとは、これまで競争力の源泉であった「擦り合わせ」を活かしながら、どこまでを標準化するのかを考える取り組みとも言えます。

EBOM-MBOM-BOPを3Dデータと共に繋ぐ3D-BOPの適用は、視覚的な製造工程の検証、製造指示書作成工数の大幅な削減、設計変更への迅速な対応、ひいては生産要件を設計フェーズへフロントローディングできるなど、大きな効果が期待できます。さらに3D-BOPの適用は、フィジカルAIなどの先端技術の前提にもなります。しかし、3D-BOPを本格的に運用しようとすると、以下のような「壁」が立ちはだかります。

1. 部門横断プロジェクトの難しさ

  • 設計から製造までを一気通貫させる変革は、極めて大規模なプロジェクトとなります。
    その推進には、部門間を横断する強力なリーダーシップとエネルギーが不可欠です。

2. 部署間の温度差(受益と負担の不均衡)

  • 改革によって恩恵を受ける部署と、作業負担が増える部署との間で利害が対立しやすく、調整や合意形成が難しくなります。
生産DX 全体最適の実現・効率化・生産性向上・品質向上・手戻り削減→効果・メリット・負担・コスト→「設計・開発(期待する効果(受益)・品質向上・開発期間の短縮)(主な負担・コスト・入力項目の増加・設計工数の増加)」「製造・現場(期待する効果(受益)・品質の安定化・向上・手戻り・不良の削減)(主な負担・コスト・作業方法・手順の変更・教育・習熟の必要性)」「IT・システム部門(期待する効果(受益)・システムの統合・最適化・データ活用基盤の構築)(主な負担・コスト・システム開発・改修工数の増加・セキュリティ・ガバナンス対応)」「生産技術(期待する効果(受益)・工程設計の効率化・データの再利用・連携強化)(主な負担・コスト・データ整備・標準化の工数・運用プロセスの見直し)」期待と負担のギャップ 部署間の調整・合意が成功のカギ
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3. データ管理のギャップ

  • 設計が求める「堅牢・精密」な管理(正確性・整合性)と、現場が求める「柔軟」な調整。この相反する性質を、一つのシステムで両立させることは容易ではありません。
設計・開発領域(3D EBOM PLM)正確性・整合性(正確で整合性の取れたデータ)変更管理・トレーサビリティ(履歴管理とトレーサビリティ確保)標準化・ルール厳守(標準化されたプロセスとルール)データの信頼性を重視 正しく管理されたデータを維持したい←データ管理思想のギャップ→生技・製造領域(MBOM BOP Excel・帳票 現場情報・ノウハウ)柔軟性・即応性(変化に柔軟に対応できる運用)改善活動・現場判断(現場の経験や判断を素早く反映)多様性・現場最適(多様な方法や情報を受け入れる)現場の状況に合わせた運用重視 使える・役立つデータを活用したい
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4. 熟練ノウハウの形式知化

  • 熟練者が“鉛筆を舐めながら”調整してきた、現場の暗黙知の型化・標準化は困難であり、相応の努力が必要です。

5. 業務改革への抵抗感

  • システムへの適応や新フローの導入は、長年培った現場のやり方を変えることへの大きな抵抗を生みます。この抵抗感の根底にあるものは、変化への不安です。
DXが目指す姿(理想)標準化・型化(再現性の向上)デジタル化・データ活用(データに基づく改善と最適化)全体最適の実現(手戻り削減・効率化・品質向上)効率化・競争力強化を実現したい←変化への不安 変革を進めるためには、理解・対話・サポートが不可欠→現場・組織の懸念(現実)業務作業の変化(新しいやり方への習熟が必要)役割・責任の変化(担当範囲の拡大や責任増大)ノウハウの扱い(暗黙知の形式知化・標準化への不安)現場の事情に合わせた進め方が必要
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生産DXを大きく推進していくにせよ、小さく始めるにせよ、そこにはプロセス改革が少なからず発生します。そのお手伝いができるのが、DIPROのコンサルティングサービスです。

DIPROのコンサルティング

では、こうした課題にどう向き合えば良いのでしょうか。DIPROのコンサルティングサービスは、生産領域の「現状把握」から「改善策立案」までをお手伝いします。お困りごとをヒアリングした上で提案・見積りしますので、必要とされる範囲のみの対応も可能です。またその後の改善案の具体化作業も、弊社ソリューション担当と連携しながら対応できます。

課題を改善策へつなげる5つのステップ 1.現状把握(現場やプロセスの現状把握)→2. テーマ設定(取り組むべきテーマを設定する)→3. 現状分析(データや情報を元に現状分析する)→4. 要因分析(原因を深堀し、真因を特定する)→5. 改善策立案(改善策を立案し、実行計画にまとめる)現状を正しく把握し、課題を明確にすることで、実効性のある改善につなげます。
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日々の改善活動に長けたお客様であっても、部署間をまたがる活動や担当領域を超える活動、またITの視点を要する取り組みでは、推進に苦慮されることがあります。こうした場面に中立的な第三者が加わることで、真の課題や必要な改善を可視化することができます。

生技~製造の分野は特に、企業の数だけ業務スタイルがあります。また業務が複雑であるが故に、一般的なコンサルティングファームが提示するような提案はなかなか業務にフィットしない、というお話を伺うことがあります。生産DXは、企業毎にフィットする良いものを構築する“オートクチュール”が理想であると考えます。

DIPRO生技コンサルティングの前と後 before(認識がバラバラ・情報が分断・課題が不明確・現場に不安)→現状分析・課題整理・改善策立案→After(共通認識形成・情報が繋がり、全体が見える・優先課題が明確・改善活動が始動できる)課題を整理し、改善活動を前に進める
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DIPROのコンサルティングサービスは、お客様と共に考え、悩み、汗を流して、生産DXへ向けて取り組むべき施策を見出していく「伴走型生産DXアセスメント支援」です。DIPROは、設計から量産に至るまでをデータで繋ぐ「デジタルスレッド」を軸に、お客様の取り組み段階に応じた生産DXを後押しします。

生産DXは、継続的に取り組む長期的な活動です。まずは貴社の「現状」を整理し、何から着手すべきかを一緒に考えるところから始めませんか。お困りごとがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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