日本最大手の歯科技工所 和田精密歯研株式会社(大阪府大阪市東淀川区、取締役社長 戸澤 康孝)様は、この度、デジタルプロセス株式会社(本社:神奈川県川崎市幸区、代表取締役社長:吉野 琢也)と共同開発してきた歯冠自動設計「AICADTM」を導入し、本格稼働を開始しました。
「AICADTM」は、歯の治療に使用する被せ物(補綴物)を製作するための革新的なシステムです。従来、熟練技工士による手作業で行われていた設計業務を効率化し、大幅な時間短縮と品質安定・向上を実現します。
和田精密歯研は、「AICADTM」導入により、設計時間の削減、設計精度の向上、設計の自由度向上を実現し、顧客ニーズへの対応力を大幅に強化しています。
当社は製造業で培った技術を活用し、今後も歯科技工業界のデジタル化を支援します。
近年、歯科業界ではデジタルデンティストリーが急速に進展し、口腔内スキャナーやCAD / CAMシステムの導入が拡大しています。しかし、デジタル化が進む一方で、歯科技工士の長時間労働や人材不足といった課題は依然として深刻です。
和田精密歯研様は、長年培ってきた歯科技工技術と顧客ニーズへの対応力を武器に歯科技工業界を牽引してきました。時代の変化に対応し、更なる顧客満足度向上のためには、設計工程の革新が不可欠であると判断しました。
そこで、和田精密歯研と弊社は、2020年より自動歯冠生成システム「AICADTM」の共同開発を開始しました。評価・修正を重ねた結果、臨床への応用が可能と判断し、和田精密歯研の全拠点に本システムを導入。8月より本格稼働をスタートし効果を実証しています。
「AICADTM」は、口腔内スキャンデータから歯冠の3次元モデルを自動生成するシステムです。隣在歯や対合歯との関係性を分析し、解剖学的形態に基づいた最適な歯冠形状を設計します。
「AICADTM」適用例 ※和田精密歯研株式会社様 提供
今後は、自動歯冠設計にとどまらず、模型製作から計測・設計~加工・仕上げまでの工程を自動化するシステムの開発にも積極的に取り組んでまいります。これにより、さらなる生産性向上とコストダウンを実現し、歯科技工現場の効率化に貢献してまいります。
和田精密歯研様は、開発型の歯科技工所として、日本全国の歯科医の皆さまのご要望にお応えするため、今後も最新設備とデジタル技術を活用し、品質第一の概念と実行力で高いクオリティを追求します。
当社は、今回の取り組みをリファレンスとして、これまで培ってきた技術を活かし、歯科技工業界の更なるデジタルトランスフォーメーションを推進します。