DIPROニュース

2019

2月号2019.2.13 公開

新春デジタルプロセスセミナー in Nagoya 2019のご報告

去る1月18日(金)にヒルトン名古屋において「新春デジタルプロセスセミナー in Nagoya 2019」を開催いたしました。当日は天候にも恵まれ、会場を埋め尽くすほど多くのお客様にお越しいただき、真冬の寒さを感じさせない活気に満ちたセミナーとなりました。ご多用の中、ご来場いただきましたお客様に厚く御礼申し上げます。

今年で15回目を迎える本セミナーのテーマは「デジタルトランスフォーメーション時代のモノづくり ~MBDとIoTから考えるモノづくりの未来~」としまして、基調講演では北京五輪4×100mRメダリストでいらっしゃいます朝原 宣治様、特別講演ではジャパン・イーエム・ソリューションズ株式会社 髙橋 英明様、マツダ株式会社 足立 智彦様よりご講演いただきました。

日本リレーチームが世界と競えるようになったわけ
~東京オリパラを見据えて~

大阪ガス株式会社 地域活力創造チーム マネージャー
北京五輪4×100mR メダリスト
朝原 宣治 様

基調講演では、2008年北京五輪 4×100mリレーで日本男子トラック種目初のメダルを獲得されました朝原 宣治様より、『日本リレーチームが世界と競えるようになったわけ ~東京オリパラを見据えて~』と題してご講演いただきました。講演の中で朝原様は、日本リレーチームが躍進した要因は長年にわたるチームメンバーの努力と試行錯誤の末に完成させた世界一のバトンパス技術、そして、その背景にある科学的データの活用も大きな役割を果たしていると、お話をされました。
現在、朝原様は日本リレーチームの2020年東京五輪でのさらなる活躍を目指し、大学や企業と連携し、スポーツ現場においても積極的にデータ活用する等、様々な研究にも携わっていらっしゃるとのことです。お客様からは「実体験をもとに語られた言葉が業務でも共通するワードであり大いに共感できた。」 「オリンピック経験者の生の声を聞く事が出来とても良かった。」「朝原さんのお話のなかでの多くのワードに共感でき、仕事への意識の持ち方で大いに参考になった。」とのお言葉をいただきました。2020年の東京五輪でのリレー選手の活躍が楽しみです。

スマートファクトリー化に向けたJEMSの実践
~AI ⁄ IoT ⁄ 工場ビッグデータ活用によるモノづくりの深化~

ジャパン・イーエム・ソリューションズ株式会社
代表取締役社長 髙橋 英明 様

ジャパン・イーエム・ソリューションズ(JEMS)様は携帯情報端末をはじめとする製品の開発・製造を事業とされています。今回は携帯事業におけるAIやIoTを用いた「スマートファクトリー化」についてご講演いただきました。JEMS様では近年「工場リアルタイム情報の見える化」、「部品倉庫でのIoT活用の実践」、「PCBAラインでのM2Mシステム構築の実践」、「AIの活用」、に力を入れられているそうです。中でも「工場リアルタイム情報の見える化」においては、ラインの稼働情報や製品毎の製造状況をクラウド上に集約、製造効率状況を見える化し、計画通りに製造できているかを検証するだけではなく、停滞原因の分析や対策にもこのリアルタイム情報を活用されているそうです。また、「PCBAラインでのM2Mシステム構築の実践」においては、高精度・高効率なPCBAラインの実現に向け、設備メーカー様や検査機メーカー様との協業により、設備間でのM2Mシステムを構築されました。さらに、検査試験でNGが発生した際はAIを用いた「なぜなぜ分析」を行うことで、因果関係、特徴を的確に洗い出し、原因究明をされています。携帯電話の組立検査では、従来の画像検査から、AIを導入することで検査精度の向上、検査時間及び低コスト化を実現されました。「先進的な取組み内容が聞け、まだまだやるべきことが多いことを実感させられた。」「現場の業務改善に関する事例を聞くことができ、大変満足している。」「業務に活かせる情報がたくさんあって、大変勉強になりました。」「ぜひJEMS様の工場見学をさせてほしい。」など、多くのお客様にご満足いただけました。

Model Based Development (MBD)による自動車開発の新世紀
  -複雑さへの挑戦-

マツダ株式会社 統合制御システム開発本部
首席研究員 足立 智彦 様

少ない開発人数であるにも関わらず、マツダ様の刷新技術であるSKYACTIV TECHNOLOGYの開発に成功できたのはMBDという考え方があったからだと講演の中で足立様はお話をされました。
MBDでは開発対象のモデル化が必要で、そのモデル化率が上がるとMBD適用率が上がり、開発対象の机上での設計⁄検証を多く行えるようになるそうです。これは実機を用いた実験による検証結果から発生する設計の手戻りを減らすことに繋がるそうです。マツダ様は最も難しく重要なエンジンの燃焼メカニズムのモデル化を目指し、そのメカニズムの解明に取り組まれました。その結果、ハードウェアでなく理想の燃焼特性を共通化する設計に成功されました。重要な特性を共通化することをマツダ様では「コモン・アーキテクチャー」と呼んでいます。この構想をもとにMBDを活用することで、多機種・多車種を同時開発できるようになったそうです。

お話の後半ではMBD人財育成やモデル流通に向けた取り組みについてもご紹介頂きました。なかでも、産学官連携による地域企業向けMBDプロセス研修が経産省第四次産業革命スキル習得講座認定を全国初で取得されたお話や、日本の自動車OEM様とAll-Japanで取り組まれているモデル流通統一ガイドラインの海外への発信のお話がとても印象的でした。足立様のご講演を通して、なぜマツダ様がMBDという考え方を志向し、この考え方を将来の車づくりにどう活かそうとされているのか、理解がとても深まりました。

お客様からは「MBDの考え方が開発だけでなく、流通や教育面まで拡大して発想されているマツダの哲学が非常に興味深い。」「志高く、高い技術力で、やり方は大変参考になりました。やり方を真似したい。」など、大きな反響をいただきました。

ショートセミナーと懇親会

今回で7回目となる午前のショートセミナーでは、お客様に、より有益な情報を提供できるよう、弊社エンジニアによる「新たなステージに向けたメカ-エレキ-ソフトの成果物管理の在り方 ~Aras-SQ-Tracer-MATLAB連携~」、「マシナリーモジュール標準化・共用化の提案 ~Arasのマシナリープラットフォーム~」、「製造業のためのVirtual Reality」について紹介いたしました。こちらも受付開始と同時に多くのお客様にご来場いただき、当初予定していた座席数が不足するほどの盛況ぶりで、お客様の熱意を感じ取ることができました。

講演後の懇親会にも多数のお客様にご出席いただき、ご講演者の方々だけでなく普段交流のないお客様同士でのご歓談もお楽しみいただき、大変盛況な会となりました。 弊社社員による手作りの余興も毎年ご好評をいただいております。次回も更にお楽しみいただける内容を社員一同企画してまいりますので、是非ともご出席いただければと存じます。

最後に、本セミナーにご来場いただき、またアンケートでは貴重なご感想・ご意見をいただきましたこと、社員一同、心より御礼申し上げます。今後もお客様のご期待・ご要望にお応えできるよう、社員一同、努めてまいります。

(新春セミナー事務局)
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