DIPROニュース

2019

1月号2019.1.10 公開

新しい年を迎えて

昨年はお世話になりありがとうございました。本年もよろしくお願い申し上げます
代表取締役社長 柳沼 浩嗣

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。
本年も引き続きお引き立ていただきますようお願い申し上げます。

昨年は、米国の自国第一主義の台頭により生じた米中間を始めとする貿易摩擦が顕在化し、今後更に激しくなるとの見方が大勢を占めました。このため、比較的安定していた世界経済への影響についての懸念が高まりました。先行きの不確実さが懸念材料となり、国際通貨基金(IMF)は昨年10月の世界経済見通し(WEO)で、世界経済成長率を2年ぶりに下方修正(2018年と19年の成長率を3.9%から3.7%へ)しています。

一方、国内経済においては、昨年の自然災害(7月の西日本豪雨や9月の北海道地震)による影響はあったものの企業業績は概ね堅調に推移してきました。国内上場企業の中間決算は、過去最高の利益水準となり、製造業が13.4%プラスと全体をけん引しました。しかしながら、貿易摩擦による間接的な影響に加え、停滞局面に入ったといわれる中国経済や原材料価格の高騰などで景気先行きへの警戒感が広がりました。経済は、大国の「独自・競合路線」により、いわば、反グローバリゼーションの動きとなり、大きなリスクを抱え込んだ1年だったように思います。

産業界においては、100年に一度といわれる技術革新が進む中で、あらゆる産業が劇的な環境変化に直面していると言われています。そして、ドイツのIndustrie4.0に端を発した第4次産業革命が世界に波及し、日本のConnected Industriesなどの各国の戦略と取り組みも、当初は各国が競う雰囲気がありましたが、昨年から協調の動きに変化したように思います。自動車産業に関しては、電動化、自動化、更にサービス化のニーズが高まり、「CASE」、「MaaS」といったキーワードや「自動車からモビリティへ」などの表現を多く目にするようになりました。これに呼応するかのように、オープンイノベーションが加速し、業種・業界の垣根を越えた協業の取り組みが進行し、自動車メーカー、サプライヤー、ITプラットフォーマーなどのアライアンスも数多く報道されました。また、製造業全般においても、人手不足へ対応するため、開発・生産準備の自動化や工場の知能化、ネットワーク化を始めとした生産革新を企業連携で共創しようとする動きが進んだように思います。産業界では、グローバルな「協調・共創路線」が本格的に動き出した1年だったと言えると思います。そして、これを支えるデジタル化は、共通のテーマであり、今後更に進展していくと思われます。

このように振り返ってみると、世界経済の「独自、競合路線」が、産業技術革新の「協調・共創路線」にどのような影響を及ぼすのか、この先が見通せない状況下で今後の大きな環境変化に対応していく必要に迫られることになります。

一方、弊社がご支援させていただいている製造業の開発、生産準備の現場では、依然として、データ管理や流通、部門間の連携のお悩みが多いことを、弊社のセミナーなどでお聴きします。今後は、IoTの普及、そして企業間連携の加速により、更にデータは膨大となりその複雑さも増すと思います。ご存知のように、AIなどのデジタル技術の活用においては、有効なデータの蓄積がキーとなります。開発、生産の現場でのデータマネジメントの重要性は一段と増していくと考えます。

今年は、平成で迎える最後の新年、そして私共にとっては、昨年4月に船出した新たな役員体制で迎える最初の新年です。終わりと始まりという新年を迎えるにあたって、先の見通せない激動の時代であるからこそ、基本、根本に立ち返り、原理原則に基き考えながら、新たな始まりに向けて着実に歩んで行きたいと改めて感じています。弊社の企業理念である『ものづくりとITの融合』を肝に命じて、技術革新の波の中でも、『ものづくりの現場に根差したソリューションとサービスのご提供』いうスタンスを堅持し、お客さまをご支援して参ります。今年度初めのご挨拶で掲げたように、変化の激しい時期をチャンスと捉え、既存の技術に更に磨きをかけ、ソリューションとサービスを「深化」させていくと共に、新たな技術も積極的に取り入れ、ソリューションとサービスを「進化」させていきたいと思います。更に、日々重要性が増しているデジタルトランスフォーメーションに貢献できるように、新たなソリューションやサービスの創出、「新化」にもチャレンジしていきたいと思います。そして、製造業のお客さまと共に、こうした大きな環境変化と技術革新に対応する新たな開発・生産準備プロセスの構築に向けて精一杯取り組み、更なる成長を遂げたいとの思いです。今年は、変化への対応力とスピードが尚一層重要となる年になりそうです。改めて、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

今年は「亥(イノシシ)年」で、十二支の中で最後の年となります。調べてみますと、終わりと共に新たな始まりに向けての準備期間、猪の猪突猛進の性質から勇気と冒険の象徴といった意味があるようです。私共の立場で考えてみると、製造業にとって、大変革期の中で、新規技術開発と新製品開発を進めると共に、新たなビジネスモデルを創出して社会に出していく準備と立ち上げに、企業と技術者が専念して取り組めるような一年になってくれればと思っています。

重ねまして、本年も従来同様お引き立てのほど、よろしくお願いいたします。

(代表取締役 社長 柳沼 浩嗣)
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