DIPROニュース

2018

1月号2018.1.10 公開

MBD(モデルベース開発)/1D CAE支援サービス

DIPROではMBD※1、1D CAE※2支援サービスを行っています。MBDにおいては各開発工程の環境構築を、またMBDと1D CAEで共に必要となる制御対象(プラント)モデルの開発をご支援しています。

※1 Model Based Development、動的な数式モデルによる電子制御装置開発

※2 動的な数式モデルによる上流設計検討

はじめに

MBDは生産性向上、品質向上や検証作業の前倒しができるなど、従来のC言語のみを用いた開発方法や実機でのみ検証を行う開発方法に比べ、圧倒的に有利なアプローチです。定量的な効果はお客様毎、開発毎に異なりますが、従来の開発方法に比べ開発工数が32%削減されたという報告もあります。

MBDではデファクトスタンダードとなっているMathWorks社のMATLAB/Simulinkを用いることになります。MATLAB/Simulinkは動的な数式モデルを容易に表記(Simulinkはブロックダイアグラムで表記)し、計算できるという特長があります。このMATLAB/Simulinkをお客様自身で使いこなしていただく必要がありますが、導入に当たり弊社がお手伝いすることで多くの障壁を取り除くことができるはずです。

モデルベース開発ツールを活用した際のコストの効果検証実施報告書、2013年2月、独立行政法人情報処理推進機構

MILS/RCP/ACG/HILS 環境構築

MBDではいくつかの開発工程が定義されており、主なものとしてMILS(Model In the Loop Simulation)、RCP(Rapid Control Prototyping)、ACG(Automatic Code Generation)、HILS(Hardware In the Loop Simulation)があります。

MILSは所謂シミュレーションのことで、制御モデルと制御対象モデルが必要です。これまでC言語のみを用いて開発を行い、実機でのみ検証を行っていた場合、お客様の困りごとは制御対象モデルがないこととなるはずです。弊社では制御対象モデルの開発をご支援いたします。

RCPは制御モデルで実際の制御対象を動かすことを指します。そのため制御モデルをそのまま動かせる汎用コントローラが必要となります。RCPで検証を行うと、MILSにおける制御対象モデルが想定通りであることを早期に確認できるというメリットがありますが、残念ながら実際の制御対象の試作品がない限り実施することはできません。お客様の困りごとは、汎用コントローラの選定や使いこなしとなります。

MILS/RCP/ACG/HILS 環境構築

ACGは制御モデルからC言語コードを自動的に生成することを指します。MathWorks社のEmbedded Coder等を用いることになります。お客様の困りごとは、制御モデルの組み方によっては期待するC言語コードが生成されないこと、ハードウェアに近い部分には適用できないこと(手作業のC言語コードと併用となること)、となるはずです。弊社では、制御モデルの記述方法に対する助言を行うことができますし、弊社内でもまだ検討中ではありますが、手作業のC言語コードを必要としない仕組みを提案していきたいと考えています。

HILSはC言語コードの入った実際のコントローラを実際の制御対象を用いずに動かすことを指します。そのためRCPと同様に実際の制御対象の代わりに、制御対象モデルをそのまま動かせる汎用コントローラが必要となります。お客様の困りごとはMILS同様に制御対象モデルの開発となるはずです。さらに、汎用コントローラは万能ではありませんので、影響がないと判断できるレベルで制御対象モデルのリダクションを行う必要がありますし、場合によってはFPGA(Field-Programmable Gate Array)での対応を行ったりする必要があります。ですので、弊社では汎用コントローラの選定を含め、制御対象モデルの開発をご支援いたします。

制御対象(プラント)モデル 開発支援

制御対象(プラント)モデル 開発支援

MILS/HILSの環境構築で制御対象(プラント)モデル開発のご支援を行うことは既に述べましたが、1D CAEにおける制御対象モデルの開発もご支援いたします。1D CAEとは動的な数式モデルを用いた上流設計(概念設計等)検討を指しており、通常のCAE解析とは異なるものです。MBD用の制御対象モデルと1D CAE用の制御対象モデルは同じモデルとなる場合もありますが、目的の違いにより異なるモデルとなる場合が多くなります。MBD用の制御対象モデルは実機との一致度(絶対値)が優先され、設計パラメータがモデルに残っている必要はありませんが、1D CAE用の制御対象モデルは設計パラメータがモデルに残っている必要があり、実機に対して傾向が一致するようにするものの絶対値としての一致度は優先されないためです。

弊社では図のような各種経験がありますが、MBD用のモータモデルで特徴的な技術を持っています。磁場解析の結果を取り込み、高速で高精度なモータモデルを提供することが可能です。

また、制御対象モデルの開発においては、Simulinkだけでなく、MathWorks社のSimscapeやModelica系ツール(Amesim、 SimulationX、MapleSim等)、VHDL-AMS対応ツール(Simplorer等)を扱うことができるエンジニアも在籍しておりますので、何なりとご相談下さい。

おわりに

自動車メーカー様、大手サプライヤー様ではMBDに積極的に取り組まれていますが、自動車関連のまだMBDに取り組まれていないサプライヤ-様をはじめ、電機メーカー様等自動車以外の業種のお客様にもお勧めしていきたいと考えております。ご興味がありましたら、是非お声掛け下さい。

(AEビジネス部 課長SE 苅込)
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